いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

ふたりの距離の概算

■第2回モニター「ふたりの距離の概算」米澤穂信

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

にょう さん (40代女性 会社員)
 【古典部】シリーズの最高峰!ストーリーのプロットが実に面白い。省エネ少年ホータローが走る・・かぼちゃが嗤う・・走る・・うさぎが踊る・・走る・・複線の波に乗りながら・・タイムリミットはあと○○㌔ テンポ良くストーリーにのめりこめます。
 好きな登場人物は福部里志。何気ないフォローがナイスです。そつがない奴 縁の下の力持ちかと言ってパーフェクトでは無いところも可愛い。
ミクミク さん (20代女性 会社員)
 こんな本は初めて読みました。気がつかないうちに、「はー」とか「ほー」など感嘆の声を出してしまいました。本当に日常の些細なことなのに、こんなに謎めいて展開していくものなのか、、、と感動の嵐でした。早く次のページが読みたい!とさくさく進んで行きました。
 主人公も特に何かに秀でているわけではなく、ふつうの少年のようなのに、鋭い洞察力で人の心を読んでゆく…。今、思い出してもこの手の手法は思いつかないな…、当たり前ですが、これは描けない…と思いました。それくらい衝撃を受けた一冊でした。
 読み終わって、「あぁ、さすがこのミステリーがすごい第一位だ…」(*編集部注 「このミステリーはすごい」2010年版(宝島社)作家別得票数1位です)としみじみ思いました。古典部シリーズと言われているこちらの本、他の本もぜひ読んでみようと思いました。
 なんで今まで「米澤穂信」を知らなかったのかな…と自分に疑問が生まれました。こんな本は本当に初めて読みました。
 米澤さん、すごい!!!!!!
うすあけ色 さん (10代女性 学生)
 私は登場人物達と同じ高校二年生だ。本書を読む時と、顔見知りの友人に再会したような気持ちになった。まるで彼らと同じ時を生きているようにさえ錯覚してしまう。
 米澤先生の作品の魅力のひとつは、少年少女のリアルさにあると思う。それはお手本のような「輝かしい青春」ではなく、世界との折り合いに苦悩する葛藤を生々しく描き出すからこそ生じる「リアル」だ。本書の中の、心の機微を的確に捉えた文章は時に鈍い痛みとなり私の胸を抉る。しかし、だからこそ、心に届く。特に印象深かったのは、「手はどこまででも伸びるはず」という一節だ。何も出来ない無力感に浸っても、実際はそうではないかもしれないということ。そして、自分の気持ちへの鋭い切り口に、「友達とはどういう存在か?」「自らも知らず知らずのうちに他人を傷つけてしまったのではないか?」といった疑問を投げられ、ナイフを喉元に突きつけられた気がした。
 また本書は青春小説として素晴らしいのはもちろん、推理小説としても一級品であると保証する。何気ない日常の謎を探求し、そこに真実を見出す過程には完全犯罪を暴くような派手さはなくとも、充分なスリルが存在している。その裏面には予想もつかない真相と、複雑な人間の内面が絡み合っている。それがひとつになった瞬間に感じる、やりきれなさは筆舌に尽くしがたい。
 「小市民シリーズ」を読み初めて以来すっかり米澤先生の作品にどっぷりです。私はあまり、それまで「青春小説」というジャンルに興味がなかったのですが、今では最も好きなジャンルのひとつになりました。
クロフネ さん (40代男性 会社員)
 この作品は「野性時代」で既読なので、単行本化にあたりどう変わったのかを楽しみながら読みました。読んでみて期待通りでしたね。 エピソードを膨らませた部分は登場人物間の遣り取りを楽しめましたし、特にラストは今後の展開への期待を高めるものでした。 奉太郎は更に踏み込めるのか、つまり今後どう生きていくつもりなのか、見届けたいと思います。
 好きな登場人物は折木奉太郎。彼が時々見せる意外な面を楽しみにしています。
うすどん さん (30代男性 公務員)
 心理描写とミステリーの種の仕込みが本当にうまいと感心です。届いた本を早速読破したと思ったら、ラストまで来てもう一度読む必要が出ました。
 そして奉太郎の行動の端々に見受けられる人への思いやりなど、好感を持てる行動の積み重ねが今回の結論につながっています。推理力の点でも、論拠がきちんとしており飛躍がなく素直に納得できます。おまえは天才か超能力者か?というような違和感を受けない点も、折木奉太郎を優れた推理力を持つ、好ましい性格の主人公というプラスポイントにつながっています。
小野織 さん (20代女性 会社員)
 古典部シリーズの五作目。前作の『遠まわりする雛』までを含めた一年間で、微妙に距離感の変わった古典部員が二年に進級した、最初の謎の話。
 本文は主に、大日向との出会いからマラソン大会前日までの回想形式になってます。その中に散りばめられた、製菓研の謎や、誕生日会でのピザとリモコンの話、喫茶店の名前……ちょっとした日常の謎解きと、その時の古典部員と大日向の行動の中に、更なる伏線が綿密に張り巡らされている構成は、毎度ながらお見事! それらが無理なく回収され、結末に向かうラストは普通なら爽快感を感じるものなのですが、大日向の入部拒否理由の原因を知れば、何となく苦い物が残る読後感でした。こうした感傷的な部分も古典部シリーズの醍醐味であり、青春小説としての一面を持つ理由でもあるのだろうと改めて感じました。
いちご さん (40代女性 主婦)
 冒頭でまずマラソンシーンが登場し、最初の数ページは正直これがミステリー?と少し不安になりました。が、すぐに魅力的な謎が提示され、しかもこのマラソンの間に謎を解明するという斬新な展開にぐいぐいひきこまれ、気づいたら一気に読んでしまいました。タイトルの「ふたりの距離の概算」が物語のラストで深い意味を成し、物語が終わってからも読者に何かを問いかけているように感じました。殺人も起こらず、舞台は学校と、大人にはなかなか共感しにくい設定であるにもかかわらず、しっかりと大人にも楽しむことができる素敵なミステリーでした。米澤穂信さんの作品は初めて読ませていただきましたが、リズム感のある文体と爽やかな作風に楽しく読ませていただきました。是非ほかの作品も読んでみたくなりました。
サキ さん (40代女性 自営業)
 もっと風変わりなミステリーかと思いきや、高校の古典部の面々とマラソン大会…作品への距離は、ぐっと身近。思わず引き込まれ、ワールドカップを消して、一気に読みました。
 ほのぼのしたつくりで、先読みできず、終幕のパズルの組まれ方も独特で、なるほど、おもしろい! 他の米澤作品も読んでみようと思いました。
 一番好きな登場人物は主人公の折木クン。「省エネ」を自称するものの、繊細で頭でっかちな千反田サンや、海千山千(?)の姉など、個性的な女性の間で、ひょうひょうと、でも、がっしりと推理するキャラがいいです。そして、その推理の中で、男の子らしいナイーブな反応を見せるのもかわいらしいです。
manaview さん (20代男性)
 マラソンという現在進行形の中で過去の出来事が挿入されていてテンポよく読めた。彼らのやりとりも奉太郎の推理も古典部らしくてよかった。これまでの作品を読んでいない人でも、この作品単体で充分に楽しめるエンターテイメントな作品だと思う。
 一番好きな登場人物は折木奉太郎。彼の主観で物語が進むのと、彼のような推理も観察力もないので惹かれる部分があり興味深い。
「古典部」シリーズも大好きですが新しいシリーズも読んでみたいです。
群青 さん (10代女性)
 とても面白かった。マラソンの走距離がそのまま、話の進み具合に反映されているアイデアは単純なようだが新鮮。点々と謎が続く日常はゲームブックのようでありながら、最後に一気に複線回収を務めるつくりはさすがです。古典部も二年にあがり雰囲気が変わった気がしますが、それは折木も微かに変えたのだなと思いました。米澤さんの作品モニターになれて楽しい時間を過ごせました、ありがとうございます。古典部シリーズは遅くてもいいので是非また続きを待っています。
しーさん さん (40代女性 主婦)
 米澤穂信作品は初めてだったが、とても読みやすい作品だと思った。
 わずかな時間の中にちりばめられた、いろいろな”謎”を自分の記憶と洞察力を駆使しながら解明していく折木。これが青春ミステリーというものなのか。マラソン大会という限られた時間の中で、折木は相手の気持ちを汲み取りながら、”ふたり”で対峙していく。この展開は、とても新鮮だった。
 いろいろな関係の”ふたり”の距離を測り、保つといった加減はとても難しい。「近寄りたい・・・」「近寄って欲しい・・・」「遠ざかりたい・・」「遠ざかって欲しい・・・」”ふたり”の思惑が上手く合致しないと良い距離にはできないから。言葉足らずだったり、逆に言葉が過ぎたりで、その距離は微妙に、また劇的に変わったりもするものだから。『古典部』のメンバー達は一緒に過ごす時間は僅かであっても、とても濃い会話や相手への理解があり良い時間を共有しているなと感じた。
べあ さん (40代女性)
 「青春」 ときたらまずは「スポーツ」といきたいところだけれど、汗や涙や根性に頼らなくたって高校生活は充分劇的なのだ。肉体派体育会系青春が洗いざらしのジーンズだとしたら、これは常にサラリとした肌触りが心地いい麻のシャツだとでも言おうか。
古典部という地味で目立たないクラブ内で起こった「事件」の真相に草食系高校生折木君が迫っていく過程が押し付けがましくなくて心地いい。リアルに等身大の高校生の日常を垣間見たような気がする。過剰な感動をあおらないクールでビターな感じもスマートでステキだ。
 一番好きな登場人物は千反田える。知的でクールで凛とした、ちょっぴり近づきがたい存在ながら、実は非常に好奇心旺盛で、古典部のエンジンとしてみんなを動かしている。
さくら さん (10代女性 学生)
 お気に入りの場面は奉太郎の誕生日会のところです。奉太郎の家に古典部のメンバーが集まっているということだけでおもしろかったです。奉太郎とえるの間の微妙な空気が、もっと読みたいほどでした。
 一番好きな登場人物は折木奉太郎。人に興味を持たなかったことを後悔し、学校の外の世界にも目を向け始めた奉太郎の心理的葛藤がおもしろかったからです。
myumyu3 さん (40代女性 主婦)
 最初はてっきり恋愛に関する推理小説だと思っていました。いままで何に大しても無関心だったホータローが突如名探偵のごとく、冴えを見せる。一見関係ないような人間関係が、実は微妙に関係していて、それが引き金となり事件が起きる。
 一番好きな登場人物は折木奉太郎。一見他人には無関心、興味のない事には首を突っ込まないというスタイルでありながら、ついついお人好しなところが見える。きっと才能があるのに、それを出し惜しみしているが、何かあれば知恵を絞って仲間を助けるというようなあつい心を持っているように思えるから。
ガブリエルもね さん (30代女性 主婦)
 読み続けるうちに、登場人物にどんどん引き込まれて興味を持っていく自分にすごく驚いた。同作者の作品『追想五断章』や『儚い羊たちの祝宴』とは全く違う、ありふれた高校生の日常だったから。生活の中にミステリーが潜んでいることに気づかされた。
 小さな波が途中いくつもあり、ドキドキして楽しんだ。そして最後の大きな波も、小さな波が結末を引き立てていて、最後は他の作品と同じように衝撃を受けた。
 誰でも一度は通ったことのある青春という道を振り返るような、とてもドキドキした気分を思い出した作品でした。
エリー さん (20代女性 会社員)
 マラソン大会で走りながら推理をするという背景が面白く、よかったです。
 言葉の言い回しは難しいものもありましたが、それが古典部らしさを感じました。
 もう戻れない高校生時代に戻れたような、不思議な感覚になり、読み終えた後、自分の高校生活を思い出しました。私もあんな部活があったなら入りたかったです。
 ところどころにスイーツが出てくるところもツボでした。どれもおいしそうで食べたくなりました!
こういうミステリーは久しぶりに読みましたが、どのページも見落とせません!
ウィークリィ洋子 さん (10代男性 学生)
 何とも言えない読後感でした。どうしようもなく繊細で、だけど不器用な少年たちが、結末へ向かって走っていく。しかし、その読み心地は、爽やかさや清々しさとは程遠いものでした。折木と大日向、千反田と大日向、概算を誤った「二人」の距離は、元には戻せません。もどかしいです。過剰に演出された偽物とは違う、等身大の「青春小説」を読んだ気がします。
清薫眞冬 さん (20代女性 学生)
 「遠回りする雛」のその後。省エネ主義を掲げる奉太郎が、本来なら「しなくてもいいこと」である大日向が入部しない理由を推理する。・・・・驚きました。今までの奉太郎だったら、きっと「そうか。まぁ、仕方ない」と流していたでしょう。それが今回は、自分から推理していく。摩耶花の一言があったとはいえ、自分から奉太郎が動いた。この事に、奉太郎の変化が見えた気がします。そんな驚きを最初に与えられた事で、一気に話の中に溺れました。読み進めていく内に、登場人物の距離感が変わっていました。奉太郎とえる、里志と摩耶花。いつの間にかそれぞれの距離が変わっていて。
話の主人公である奉太郎が見せる変化、残ってしまった澱のような気持ち。冴えわたる推理と共に、この本の読みどころだと思います。今回の推理で、奉太郎が感じた思い。それをこの先どうしていくのか、益々目が離せない展開にこの先への期待が膨れ上がる一冊でした。
economyP さん (20代男性 自営業)
 『折木奉太郎が走っている!』これが読み終わったあとの感想だった。
 古典部シリーズというのはミステリとしての面白さももちろんのことながら、古典部の面々を中心にした成長物語でもある。省エネ男、奉太郎が自ら『走る』ということは『氷菓』の時には想像できなかったことだ。そんな変化がとても楽しい。次回作に期待が高まるばかりだ。
さん (20代女性 会社員)
 前作の気になる終わり方から、タイトルの「ふたり」はてっきり主役の二人だと思っていたので、出だしから意表を突かれました。「え、何でいきなりマラソン?あれから二人はどうなったの?距離ってあの二人のことじゃないの?」と思っているうちに、次々に新しい謎が出てくる、出てくる。ページをめくるごとにどっぷりと主人公の回想に浸かってました。登場人物の心情に自分を重ねたりしながら。
 このシリーズはずっと追いかけているのですが、少しずつ主人公の折木くんの心情が変化しているようで、ほほえましく見守らせてもらっています。前作で「外の世界」を意識し、今作で自分達もまたそこに足を踏み入れかけていると気づいた彼。やらなければいけないことは手短に、がモットーだけれど、面倒だけどやりたいことが生じた時、彼はいったいどうするのでしょうか?次作がますます楽しみになりました。
Ganapee さん (50代男性 会社員)
 古典部シリーズは、巻を追うごとにレベルがあがって行くようで、毎回楽しく読ませていただいています。あらすじを読んだときは「どんどんハードルを上げている読者を、そんな”謎”で引っ張れるのだろうか」と、やや否定的な印象を持ったのですが、読んでクオリティの高さに納得しました。
 小さい日常の謎の中に伏線が隠されていて、最後の大日向の退部の謎に結びつく構成が自然で楽しめました。
 一番好きな登場人物は千反田でしょうか。単独ではなく奉太郎との絡みで面白さが出てくるのですが、「かもしれませんが、違法です」「わたしは、真夜中に出歩く範囲内に信号がないタイプです」「欲しくないと言えば嘘になります」には大笑いしてしまいました。
 「氷菓」で登場した最初から、こんなキャラだったでしょうか??
あきまり さん (20代女性 会社員)
 古典部シリーズは「氷菓」から読ませて頂いていますが、今回面白いと思った点が二つあります。一つは、新しいメンバーの介入により、今までの古典部の活動による関係性の成長や、新メンバーに対する態度や言葉を選んでいく様子が、新たな4人の関係性を見事に表現していて、そして更にそこから変化していくところが堪りませんでした。
 二つ目は、すっきりしない終わり方であることです。大日向さんの悩みを解き明かしてあげたのにも関わらず、彼女を救ってやるでも、導いてやることもできなかった。そして、それでもどうにかできないのかと考え込み、奇麗事だけでは解決しない微妙な感情の流れを、自分では解決はできないけれど・・・それでいいのか、本当にそうなのか、と悩むところで終る、何だかそれに対してとても好感を持ちました。
 『二人の距離の概算』。変わらず、題名が絶妙でとても素敵です。読み終わった後にその大きな意味を知る。いつもそれにも楽しませてもらっています。
 色んな色の作品を書かれている米澤さんの作品に毎回驚かされています。今後も楽しみにしております!応援しております。
高月志保 さん (20代男性 学生)
 古典部シリーズ最新刊楽しませてもらいました。二年生になった奉太郎たちの微妙な心境の変化が細部の何げない言動や行動から伝わってきました。新入部員の大日向友子が二年のどの先輩よりも古典部って感じの子だと思ったのは気のせいでしょうか。
 千反田はちょっとかわいそうですが、奉太郎に守られてるなと。この二人の距離が絶妙ですね。近くもなく遠くもなく。そもそも近さなんてあるのだろうか。改めて、このシリーズの素晴らしさを実感した一冊でした。
トモロヲ さん (20代女性 会社員)
 マラソン大会中、頼まれもしないのに新入部員の入部辞退の謎を解いていくホータロー。省エネ主義に反してるんじゃないの? という気もするが、ひとえに、千反田や他の古典部員を信じていて、彼なりに弁護したかったのだと思う。
 明らかになる入部辞退の理由は、大したことではないかもしれない。でも、学生の頃を思い出すと、大日向にとっては、命がけの戦いでもあったのだろう。「あたし、仲のいいひと見てるのが一番幸せなんです」という言葉が胸に刺さる。
さん (20代男性 学生)
 待望していた古典部シリーズの最新刊、じっくり読みたいと思ったにも関わらず、気が付けばあっという間に読み終わっていました。
 これまでのシリーズと同様に、誰もが感じる程に大きな謎や事件が起こるわけではありませんが、登場人物の彼らはまだ高校生。きっとそのくらいの頃は、なにかちいさなきっかけが、例えば些細な一言が、人生や世界を大きく変えてしまうんだと思います。
 爽やかなだけが青春ではない、もっともっと彼ら等身大の苦しみや悩みをも含めて、それが青春なんだ、と読後にはそんな感情が生まれていました。
マロン♪ さん (30代女性 主婦)
 本作品は、長編でメインの謎解きがあるわけですが、それとは別に章ごとの回想シーンにも日常の謎解きがあって、途中でだれることなくひきつけられっぱなしでした。
 ふたりの間を隔てる距離。それは物理的な距離だけではなく心の距離でもあるのかもしれません。そして、その距離を概算しようとすると心の中にまで踏み込んでしまう事なのかもしれないですね。走りながら推理しなければならないというのが肝で、残り距離が示されて残りが少なくなっていくのは緊張感がありましたし、情報を手に入れるその方法も省エネ主義のホータローらしかったです。このシリーズで今まで創り上げ描かれてきた登場人物達の個性や行動パターンと学校生活という枠組みの中では、非常にリアリティがありましたし、シリーズを読み続けてきた私にはとても読み応えがあったと感じました。
 米澤先生は、サイン会に行くくらいファンです。今回もとても面白く読ませていただきました。Twitterのつぶやきもとても面白くて味があるなぁ〜と思って読ませてもらっています。(*^-^*)
さん (20代男性 学生)
 今回の件で古典部の活動が「外」へ広がりそうで、次回作が今からすごく楽しみになりました。
 個人的に素敵だと思うのは、今回の準主人公・大日向です。大日向のキャラクター自体が素敵だと思うのではなく(それも好きなのですが)、読んでいくと大日向がひとつひとつ切り出されていく様子を見ているようで、その工程に目が離せなくなる感じ、とでも言うのでしょうか。とにかく見事、です。最初から最後まで読むと自動的に彼女のイメージができあがってしまう、こういう計算された書き方は本当に大好きです。
 登場人物の中で、千反田えるが一番好きです。理由は多分、語り手の奉太郎を通して、大日向の言うところの「仲良しオーラ」がこちらまで作用するからです。「全部聞いていたんですか。恥ずかしい」には不覚にも笑ってしまいました。彼女の変な部分に全然まともに反応しない奉太郎の視点を通して、彼女の変な部分を読んでいくのは至福です。
 これからも米澤先生には古典部を続けていただきたいです。本当に、この作品が好きなので。それから、小市民シリーズの完結編も期待しています!
さん (20代女性 会社員)
 前作の『遠まわりする』で、古典部メンバーの心境に変化があったように感じていたので、とても楽しみにしていました。
 本編のはじまりからすでに「仮入部の新入生が入部しない」という状況でどう進めていくのかとワクワクしながら読むことができました。
 本編中の古典部メンバーのやりとりも相変わらず変で楽しいです。こんな高校生いない!と思いながら毎回読ませてもらっています。今後の、折木と千反田、里志と摩耶花の関係にも注目ですね。(古典部メンバーが折木の家に来たところでは勘ぐって叫んでしまいました。)
 あたると思っていなかったモニターに当選したのでびっくりしましたが、とても嬉しかったです。こういった発売前の仮本(?)を手に取ることは、貴重なので本読みとしては嬉しい限りでした。こういった機会を作ってくださった角川書店さん、ありがとうございました。
 次のモニター募集ももう始まっていますが、どんどんやってほしいと思います。
poacck さん (20代男性 学生)
 古典部シリーズ第五弾。第一作から追いかけている自分としては古典部メンバー同士の“距離”が前作からどうなったのか、について一番注目しながら読み進めました。
 長編っぽい体裁をとりつつも、中身は実質短編集的な構成。
 1つの大きな謎(この場合は仮入部までしていた後輩が何故急に部をやめると言い出したか)の解決に向かって各話から少しずつヒントを拾っていくカタチ。ラストエピソードで明かされる大きな謎だけではなく、各話で取り上げられる謎というほどでもない小ネタ的なお話もそれぞれ個性があっておもしろく感じました。
 一つ一つのきっかけとなる出来事はホントに些細なことなのに、それをここまで魅力ある話として昇華させる手法は、前作で「心当たりのある者は」でもおなじみですがあいかわらずお見事。
 お目当ての古典部員間の関係ですが、個人的にはホータローの心の移り変わりがハッキリと感じられたのが一番よかったです。その心の変化は必ずホータロー自身、引いては千反田や古典部の面々との関係をさらに良くしていくと感じました。
千秋 さん (10代女性 学生)
 主人公奉太郎がマラソンを走りながら何故大日向さんが入部するのを辞めたのかということについて推理するのですが、ただ走りながら考えるのではなく走ってる最中に、順番に色んな人に大日向さんが辞めると言ったときのこと、もしくはその関連のことを聞いていきます。
 それと同時に奉太郎も記憶を遡っていきます。
 その構成によってだんだん大日向さんが入部するのを辞める理由が明らかになっていくところが面白かったです。
 ただ、大日向さんが辞めると言った理由を推理するので当たり前なのですが…。いきなり出てきた新キャラの心の中というのは、あまり私は気にならなかったのです。もちろん後半に進むにつれ結末が気になるようになりましたが。ですが米澤先生ファンなら読んでも損はしないと思います。
 いつも通り千反田さんが可愛らしいのでそれだけでも読む価値有りです。