いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

さあ、地獄へ堕ちよう

■第25回モニター「さあ、地獄へ堕ちよう」菅原和也

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

ふくちゃん さん (10代男性 学生)
殺されていくところや死体の様子が詳細に書かれていた。だけどもあっさり読めてしまう不思議な感覚。読み終わった後に想像すると、生々しかった・・・。の一言。ミチの奔走する姿や勘違いしているのに堂々としているところは少し可愛いなと感じた。
あらすじの「暗黒青春ミステリ」は的を射ていると思う。

印象に残ったシーン、セリフ:「人間は想像だけでも痛みを感じる。」
タミーのこの一言は、作品を読む中で納得した。実際に背中や腕やらが痛くてしょうがない。笑

好きな(共感した)キャラクター:モリオ。いい人感丸出しで、脚切りとの会話も面白かったので。

応援メッセージ:今後も「暗黒青春ミステリ」楽しみにしています。
ゴータロー さん (20代男性 学生)
ガツン!ときて、一気に読みました。
自分は著者とあまり年齢は変わりませんが、著者の略歴を見て本文を読んだとき、「自分は何も考えずに生きているな。」と思いました。
青春もののような登場人物たちのもどかしい行動や思考は共感できる部分も多く、ある意味では中高生に向けた自己啓発の本としても楽しめそうな内容と思いました。

印象に残ったシーン、セリフ:「あんたらが綺麗なものばかり見ているその視界の外では、ゴミ溜めが腐って蛆が湧いてるんだって。他人の耳元で囁きたくなってくるわ」
最近は、綺麗なものだけ見てその外にあるものは見ないように、見えないようにしていることが多くなっていて。それは何かを行うときにしてる努力の具合とか。甘えたことばっかり言ってる自分の周りに、違った形であれ似たような感性で訴えている自分に似ていると思ったからです。

好きな(共感した)キャラクター:リストさん。印象に残って、尚且つ共感できるセリフや行動が多く、自分の考えていることをそのまま文章に起こしたような人です。

応援メッセージ:作者は自分と年齢が近く、さらには最年少受賞だということで。
やはり言葉を交わしたり、会ったりしたわけではないですが、親近感のようなものは沸いてきました。親近感というより希望のほうが近いですが。
これからも今、作者の目に映っている世界を書いて現実から目を背けずにがんばろうと思います。
ひなふく さん (30代女性 主婦)
まず、タイトルにすごいインパクトを感じますよね。
しかし蓋を開けてみると・・・実際はそのイメージを遥かに超越した衝撃的な内容で驚きました!
SM、ボディピアス、刺青、トレパネーション、ボディサスペンション・・・身体改造という非日常的な描写に興奮とも嫌悪ともつかない感情を持て余し、それでいて解けそうで解けないストーリーのおもしろさに引き込まれてしまいます。
あと、若者視点で描かれてはいるのだけれど、どの登場人物も世間一般と呼ばれる若者の視点とは少しずれていて、個性的でおもしろい。ちょっと強引なストーリー展開さえもこのはちゃめちゃな登場人物にはマッチしていて、逆にこの本から漂うアンダーグラウンドな匂いを引き立てているように感じます。
ただ、痛みに弱い私には、拷問シーンやグロテスクな表現に顔をしかめる箇所がところどころあり。かと思いきや死を軸にした内容なのにシュールでコミカルな印象を受ける箇所ももところどころあり、といった感じですが、全体の統一感が損なわれていないのが不思議でした。
ラストのシーンでは破滅的なのにも関わらず、爽快感さえ感じました。

印象に残ったシーン、セリフ:脚切りが身体改造する理由について述べている時、「人はみな、多かれ少なかれ生まれ変わりを望んでいる」というセリフを言っていましたが、そこが最も印象に残っています。
個人的なことですが、10代の頃を想い起こしてしまったから。あの頃口に穴を空け、もちろんファッション的な意味もあったのだけど、違う自分になりたいと願う自分も確かにそこにはいたのです。
そして大人になってそんな気持ちはもう忘れたかのように思っていても、多かれ少なかれ、その時々にその内容や温度が変わることはあっても、「変わりたい」と願う心は存在しているのだと思います。

好きな(共感した)キャラクター:リストです。
幼少期の母親からの悲しい暴力を愛情に変換せざるを得なかったリスト。もしも私なら・・・と凡庸に生きてきた私には想像することも無意味なのかもしれない。
私にはリストの根底を理解することなど到底不可能なのだから。ただ、リストの思想や行動に戸惑う反面、例えそれらがどんなに歪んだ欲求であっても周りにどんな目で見られたとしても、本能にブレーキをかけることなく己を貫く彼女の痛々しいまでの姿勢には強い魅力を感じてしまいました。
リストの歪んだ前向きさ、身体改造への情熱、生まれ変わりへの強い憧れ、悲しい愛情の表現。胸に痛みは残るものの、私は彼女の生き様を見届けてみたいと思いました。

応援メッセージ:今回このような個性的な作品の読者モニターに当選させていただき感謝致します。最初、菅原和也先生の年齢を知りその若さに驚きましたが、この直接的で魂溢れる作品を読めば納得致しました。先生の次回作も楽しみにしています。
わきた さん (20代女性 会社員)
「禁忌は半ば強制的に人を惹きつける。見ていて息苦しくなる。けれど、目が離せなかった」。
リストのショーを見るミチと全く同じ気持ちになる。
痛くて苦しくて残酷で何度も本を閉じたくなったけど閉じられなくて、止まらなくて結局指の隙間から全部見てしまいました。
驚いたのは、こんなにも残酷で生生しい描写が全編に渡っているのに、読後感がとても爽やかだった事。後半につれてミチが冷静に狂っていく疾走感がそうさせるのか、人を二人も殺した後だったのに何故かとても清々しく読み終えました。いろんな意味で凄い作品!
ミステリーとしてもしっかり楽しめて、いろんなドキドキがある。
『さあ、地獄へ堕ちよう』
成程。読み終わった後にもう一度眺めてみれば、タイトルもとても前向きだ。

印象に残ったシーン、セリフ:「とにかくいまは、胸の痛みすら心地いい。」
あらゆる痛みを薬で麻痺させてきたミチのラストの言葉。
物語が進むにつれてどんどん残酷で狂っていくようなミチだけど、同時にどんどん人間としての痛みを、ミチ自身のミチらしさを自分で拾い集めていく。
そしてラストのこの言葉。とても気持ち良かったです。
行く先に待っているのは破滅かもしれないけど、その前途がリストとミチにとって自分で掴む未来であればと感じました。

好きな(共感した)キャラクター:「うん、好き。だからね、もっと思いっきり、傷つけてやるの。ぐちゃぐちゃに。血を流させてやる。」
汚物入れみたいな世界と、そこに生きるクズみたいな人間が、私は好きと笑うリストが、倒錯した彼女が、純粋に美しく格好いいと思いました。
何を思うかではなく、強く強く思う事。格好いいとはそういう事かと、教えられてしました。

応援メッセージ:この作品なみに面白いプロフィールを持つ菅原さんが気になって仕様がありません。まるで小説のような著者の描く小説はどうなもんか…。
これからの作品も指の隙間から覗き見るように楽しみにしています。
ピアノ さん (10代女性 学生)
この小説は話の内容としては変わっていて面白いと思いました。しかし、少々痛々しい場面が多くみられたのでそのような話が苦手な人にはあまりオススメできないかなと思いました。
でも、話としては面白くて今までにあまり読んだことが無いタイプの小説だったので、新鮮な感じがしてよかったです。

印象に残ったシーン、セリフ:誰だって、いまの自分のことが嫌いなんだよ。だから生まれ変わりを望む。違う自分になることを。
というセリフが印象に残りました。この文の少し前から長めの文でいろいろ説明されていたのですが、私自身も考えさせられたセリフでした。

好きな(共感した)キャラクター:ミチです。
たいていの人はミチと同じことを体験したら同じような考えをもつと思います。でも私と違うのは行動力があるということです。私のは持っていないものを持っているミチがとても好きでした。

応援メッセージ:話の内容はとっても面白いので、これからも読者に新鮮さを与えるような小説を書いてほしいです。応援してます。
角川.com さん (10代男性 学生)
とにかくこの本はストーリーも面白いですが、個人的に表現が好きです。他の作家が書かないような独特な表現と情景が話の流れを作っていると思います。
グロテスクな場面も表現がリアルで、妙に想像がしやすくなっています。ストーリーも面白くて、続きが気になって、あまり本を多く読む方ではない僕が授業の間や休み時間はほとんど読書をしていました。
この著者の本を読んでみたいと思いました。

印象に残ったシーン、セリフ:場面というより表現ですが、ピアスを開けたことによって360度変わったというので中盤にまたピアスを開けて、少し変わったという表現などが最初から最後までの表現が繋がっていて読み進めたからこそ分かる面白さが印象に残りました。

応援メッセージ:ストーリーも表現も完璧かつ独特なものになっていてとても読みごたえがあります。
この不思議なものに、はまっていくと思います。たくさん売れるように頑張ってください。
ことり さん (20代女性 学生)
怖かった。そして、痛かった。
思わず顔をしかめながらも、ページはどんどん進んで行って…。
主人公のまさかの行動に驚かされ、でもミステリとしての味もしっかり出ているすごい作品でした。

印象に残ったシーン、セリフ:主人公が監禁された場面が印象的だった。
この主人公の行動力には驚かされる。自分は小柄な女性なのにもかかわらず、大柄な男にもひるまず―。
ナイフ一本で立ち向かう姿は、同じ女性としてあきれを通り越して応援するしかなかった。

好きな(共感した)キャラクター:もっとも好きな登場人物はリスト。
すごく美人なのに、もったいないくらい全身タトゥーとピアスの嵐。終いには脳にまでピアスを!
そんな彼女には傍から見れば暗い過去を持つが、それでもまだこの世界で生きてみようとするところは私を強くひきつけました。

応援メッセージ:描写があまりにリアルで思わず目を瞑ってしまうくらい迫力の或る小説です。それでもミステリとしての軸もしっかりしているため、ミステリファンにもおすすめです。
わをん さん (10代男性 学生)
全体に漂う不穏な空気は最初の一文から最後の一文まで途切れることなくつづいていました。
若者言葉をちりばめながらもテンポを失わず、整った文章はまるで純文学のようで、小説世界の独特な空気感にたしかな説得力を持たせているように感じます。
数々の狂気が段階を踏んで披露されていくうちに感覚が麻痺したのか、何事にも嫌悪感を感じなくなっている自分に驚きます。
社会の端っこで闇を抱えて生きている女性のひねくれた思考が、少しずつ読者に染み渡っていくことでしょう。
哀しみでもない、孤独でもない、もっと黒々とした闇が渦巻くアンダーグラウンドの世界を描ききった著者の意志と筆力は、ただものではないと思います。
しかも、この小説はそれだけで終わりではありません。救いようのない物語の最後には、救いようのない「光」が用意されています。だから、安心して地獄に堕ちてみることを、僕はオススメします。

印象に残ったシーン、セリフ:書き出しの一文から始まる、主人公の独白。「シュババババ」という現実離れした擬音語が主人公の人間性を上手く引き出すとともに、文章に独特の色を与えています。最初の会話文が出てくるところでの何ともいえない安心感が心地いいです。

好きな(共感した)キャラクター:この作品の魅力は登場人物の誰にも共感できないということではないかと僕は思っています。
でもそれは僕の個人的な感想で、もしかしたら自らの目をくりぬいたタミーや自分で自分の足を切断した脚切りの持つ理論に同意してしまう読者がいるかもしれません。
たくさんのひとに読んでもらって、語りたくなるような小説です。
あえていうならば、ステージ場ではドSなのにもかかわらず親切な一面を持ち合わせているルーシーにぐっときました。

応援メッセージ:横溝賞からまた素晴らしい作品が生まれたなあと思っているところです。
受賞の言葉などを拝見するだに、著者の菅原さんはとても興味深い方だなあと思います。
破壊力抜群の傑作をこれからも期待しています。
HIRO さん (10代男性 学生)
題名から、他の本とは違う異質な印象を受けました。実際に読んでみると、日常と非日常が入り混じった印象を抱きました。ダークな世界観で繰り広げられるミステリーは物語の先行きが見えず、ドキドキでした。物語の展開に息をのみ、一気呵成に読むことができました。純粋に「おもしろい」と感じることができる小説でした。

印象に残ったシーン、セリフ:タミーと再会した場面が最も印象に残りました。その後の話の展開を読んでいく上で、「タミーとミチが出会わなければ」と考えてしまった為。

好きな(共感した)キャラクター:タミーが最も好きな登場人物でした。掴みどころがなく、何を考えているのかがいまいちわからないイメージを抱きました。優しさが一つ一つの行動に入り混じっていると感じ、とても好印象を抱きました。しかし、どこか後ろめたい一面を持っており、読めば読むほど味が出る人物だと思ったからです。

応援メッセージ:「さあ、地獄へ堕ちよう」は、自分が過去に読んできた種類の本とは違い、楽しみながら読むことができました。何度も読むことにより、奥深さを感じました。自分は、友達に絶賛して進めることができます。
ふじよし さん (20代男性 学生)
はじめに、この本のあらすじと著者のプロフィールを読んだ時の感想は、ズバリ「奇妙」の一言に尽きる。精神安定剤とアルコールを常用する主人公はとあるきっかけから、死体写真の掲載されたWebサイトを知ることとなり、その結果、自ら体を傷つけ、欠損させる人間たちの集まる世界へと足を踏み入れることになるのだが、その人間模様やストーリーはまさに常軌を逸している。しかし、読んでいるうちにグイグイとこの暗い世界観へと引き込まれ、その結果私はこの本を1日で読み終えてしまった。目を背けたくなるような世界であるにも関わらず読者を引き付けるこの物語は2つの意味を持つ問題作であると思う。

印象に残ったシーン、セリフ:「あなたは人を殺せますか? はい/いいえ」
<地獄へ堕ちよう>というWebサイトのユーザー登録の際に聞かれる文言だが、この本の根底にあるテーマとして私自身強く印象に残っているセリフである。また、主人公のミチルがこのサイトに関わることで、自身のアイデンティティを強く揺さぶられたセリフでもあるためこれを選んだ。

好きな(共感した)キャラクター:私が最も好きな(共感した)キャラクターは「リスト」である。
物語の中でミチが感じているように、彼女は何者にも縛られず自分の感じたまま、自身の決めたルールで行動している。その結果、周囲の人間に混乱をもたらしてはいるが、どんなに世界が醜く汚いと感じてもありのままの世界を愛するという考えも持つ彼女のユニークさがとても気に入っている。

応援メッセージ:最高のミステリを読ませていただきました。汚く醜い世界の中で自分を傷つけながら生きているキャラクター達に共感ができず、しかし惹きつけられてしまいました。また機会があれば菅原和也さんの作品を読ませていただきたいと思います。
名古屋人 さん (20代女性 学生)
登場人物はそれぞれ個性が強く、また心に抱えている闇のようなものが見えてくるようでした。
生々しい表現や独特な世界観もこの作品の大きな特徴だと思います。
そしてこの作品は読者を一気に引き込む力があると感じました。

印象に残ったシーン、セリフ:主人公のミチが同僚のリストの背中にある刺青を見ているシーンが好きです。
そこにつづられている刺青を表した表現が素晴らしいと思いました。思わずどのようなものだろう、と想像してしまいました。

好きな(共感した)キャラクター:リスト。 彼女の言葉は一つ一つが重く、なんだか考えさせられるものだったからとても興味がわいたし、心に抱える傷も含めて好きになりました。

応援メッセージ:手に汗握る展開で面白かったです。次回作も期待しています。
蒼龍 さん (20代女性 学生)
自分とはかけ離れた世界だけれど、どこか自分と共通する。今の自分じゃない自分だったり、自分じゃない誰かだったり、私を含めた多くの人が変身願望を持ったことがあると思います。変わりたい、けどどうすればいいのか?歳の変わらない主人公は自分自身のようで読み進めながら自分について考えさせられました。

印象に残ったシーン、セリフ:「この傷は、あたしが強く愛されていた証拠なのよ。」歪んだように見えても本人たちにとっては愛の形なんだということがとても衝撃的だったので。

好きな(共感した)キャラクター:ミチ。全く違うのに自分のようで身近に感じられた人物。真相へ近づくにつれて彼女の心が変わっていく様が好きです。

応援メッセージ:人の潜在的な感情が描かれていて読みながらいろいろ考える作品でした。少し過激ですが、物語が進むにつれてページをめくる手が止まらず1日で読み切ってしまいました。読む人の立場や年齢によって受ける印象がガラリと変わると思います。
デイリー さん (10代男性 学生)
小説を読んでいて楽しめるポイントは物語の面白さもさることながら、普段ではのぞき見出来ない世界を小説という形で見せてくれることにもあると思います。そこで今回の「さあ、地獄へ堕ちよう」なのですが、この話で出てくるのはなんとも刺激的な登場人物たちや設定の数々で興味深く読めました。
主人公であるミチからして職業はSM嬢でアルコールと薬漬けというキャラ。他の登場人物たちも自ら足を切り落としたり、頭蓋骨にピアスを通したりと、強烈なキャラたちばかりで鮮烈なイメージが読んでいて残りました。
ダークな作風でしたがミチの語り口がいい具合にとぼけていてそれもあってか読みにくさはあまり感じませんでした。ミステリーとしても基本をきちんと押さえつつラストにつなげていると感じます。 しかしこの本を読み終えて最も印象に残ったのは、ミステリーの完成度以上に一見歪んでいるように見えた登場人物たちが、読めば読んでいくごとに自分の中の感情と共鳴していっているように思えるようになっていったということです。この本に出てくる登場人物たちはみんな歪んでいるように思えたのですが、彼らの根底にあるものは今の世界に対する絶望や居場所を求める気持ち、それが自分自身の気持ちと結びついていったときこの本の登場人物たちに不思議な愛着がわいていました。

印象に残ったシーン、セリフ:リストが自分の手を切り裂いた母親について語る場面
愛の表現の仕方というものは人それぞれであるということは分かってはいるものの、リストの母に対する思いは歪んでいるように思われて、でもリストの語ることが真実のようにも思われてなんとも形容しがたい気持ちになりました。

好きな(共感した)キャラクター:脚切り
どうしても自ら足を切った話は理解しがたいと感じましたが、今現在の社会に対する彼の考え方はどんな人でも多かれ少なかれ持っているのではないのかと思いました。社会と折り目のつけられない弱さが印象的でした。

応援メッセージ:この本の中に出てくる登場人物たちは今の人々の姿をあらわしていると思います!
決してミステリだけでは語れない奥深さの感じられる作品でした!この感覚がぜひたくさんの人に伝わっていってほしいと思います。
くろろ さん (20代女性 主婦)
元々この作品のようなテーマや素材が好きなのもあり、今回期待を持って読んだのですが、期待を裏切られました!!色んな意味で。
想像以上に暗黒!なのにリアル、期待以上にミステリ!!文章だからこそ、より自分での脳内変換により身近に感じリアルさが増して。
目を背けたくなる様なシーンも沢山あるのに、物語はそれを許さない。目が文字を追い、いつの間にか物語に入り込んでしまっていました。
冒頭から、SMバー、精神安定剤、アルコール・・・そして肉体改造。
密度の濃い世界。途中で何回も何回もページを戻り、読み直し、ラストに向かいたいのにいざ向かいかけた時には終わりたくないと本を閉じようとしてしまった。でも閉じなくてよかった!
ラストだと思ってた自分と主人公ミチに最後まで喜びを与えてくれたから。
作品の中でミチは何度も「私は頭がよくない」という。
ミステリを読んでいるんだから、そんなミチの先回りをしようと何度も試みたけれど、結局ミチと一緒に悩んでいる。
読者にもミチにも見えているのに、わかるようでわからない。さりげない違和感を抱かせる構成にはモヤモヤしたのに気持ちがよかった。
読み終わって、私にはこの作品こそ『慈悲』だと感じました。
そして的外れと笑われてもこの物語をラブストーリーだとも思いました。

印象に残ったシーン、セリフ:タミーの「痛みっていうのは想像力なんだよ。〜人間って、想像力で痛みを感じる生き物なんだよ。想像で痛いんだ。想像こそが、痛いんだ」
まさにその通りだと思ったからです。
確かに肉体的な痛みも勿論痛いけど、精神的な痛みに終わりはない。そしていつでも味わう事が出来る。人間であるが故だと思います。

好きな(共感した)キャラクター:リストです。
正直どの人物もイっちゃってますが、リストは説明不足なだけで、悪意はないからです。
皆を愛しているし、この世界さえも愛している。
そしてミチが語る反則的な美しさ、ギャップ萌えともいえるお茶目な所も可愛いと思います。

応援メッセージ:誰もが目を背けたくなるような中にこそ、見えてくるものもある。この作品をよんで思いました。
私はミチも好きです。好感をもったという意味ではなく、キャラクターとして楽しかったです。
M嬢だけど根っからではなく、薬に頼る普通の娘に見えながら、実はこの物語で一番の狂人だと思ったからです。
ある種の催眠ではないかと思うほどの思い込みで、ものすごい行動力を見せ(殺人とかなので良いことではないですが・・・)見事に物語を動かしていたのが魅力的でした!
文章自体もとても読みやすく、音の使い方が気持ちいい作品でした。
物語だからこそ、非現実を味わいたい、浸りたい、入り込みたい!!そんな私の欲求を満たしてくれました。
面白い作品をありがとうございました!!これからも応援しております。
こうっち さん (30代女性 無職)
グロテスクな描写が強烈でしたが、誰もが持っている変身願望をピアスや身体改造でインスタントに済ませてしまうことでさらに生きにくくなってしまうことが書かれていて、作家さんが色んな人を見てきたからこそかける作品なんだろうと思いました。

印象に残ったシーン、セリフ:「言葉なんて全て嘘なのよ。思いの時点では本物でも、言語として口から放たれた瞬間に、それは嘘になる。ゴミよ、言葉なんて。」というリストの言葉が印象的でした。母から与えられた苦痛を愛情のしるしと強く感じ信じる一方で、言葉によって彼女はたくさん傷つけられたのだろうと、勝手に想像をめぐらしていました。私も、言葉が嘘と感じることがあるので、彼女の台詞には共感しました。

好きな(共感した)キャラクター:タミー。臆病で、人の視線が気になりびくびくと震えてしまう自分が嫌で自分の目をつぶしてしまった彼は、やっぱり優しい人だったんだろうと思いました。もう少し早くミチに出会っていれば、何かが変わったのかもしれないとおもいました。

応援メッセージ:強烈で、痛みを感じた作品でした。
変身願望をインスタントに済ませてしまっても何も変わらないこと、変わるのは自分でしかないことを、この作品を通して感じました。
今度はどんなことを書くのか、興味が出てきました。
れもん さん (40代女性 公務員)
強烈でした。殺人過程の情景や心情の描写がとてもリアルに感じてしまい、読んでいると鼓動が激しくなってしまうほど。本を閉じてしまいたくなるのですが、それでも閉じることができませんでした。

印象に残ったシーン、セリフ:最後のほうで脚切りがミチに「なぜ身体改造をするのか」の答えを語る台詞にとても興味を持ちました。「ピアスを開けると運命が変わるというが、そもそも運命などという存在もしないものが変わったりするはずもない。変わるのはいつだって自分だ。」 存在しない運命というものにすべての責任を押しつけて生きているのかな…と少し考えました。

好きな(共感した)キャラクター:特殊な登場人物ばかりなので、共感するのは難しいと思います。けれど、その言葉たちには納得できるものもたくさんありました。少しだけ次元の違う(自分や他者に対する)愛が強すぎる人たちなんだと思います。

応援メッセージ:言葉はとても読みやすく、私の好みの文体です。内容はすごくきついものでした。途中で何度も読むのをやめようかと思ったのですが、結局はやめられず最後まで一気に読み切りました。読み終えてまたほかの作品も読んでみたくなる…。妙な魅力のある作品だと思います。
しろ さん (20代男性 会社員)
痛い、心も身体も。そう思いました。SMバーが舞台で、多少ショッキングな描写もある、社会の底辺を描いている小説だったけど、十分こちらにも伝わってきます。
SMショウ、酷い死体、自傷行為、痛さとしては、肉体的な痛さが目立っているが、そんな風にしか生きられない人がいるということが心に痛い。
自分を、他人を傷つけて死に片足ツッコみながら生きる彼らの行き先は見届けないといけないと思いました。

印象に残ったシーン、セリフ:ピアスを開けると運命が変わるって話を聞いて、これまでに両耳合せて十二個のホールを開けた。
 でも、私は何も変わらない。
書き出しです。
この作品の雰囲気やテーマをよく表していると感じます。

好きな(共感した)キャラクター:リスト
どうしようもないものを背負いながらもひょうひょうとしていて、芯の強さを感じさせるからです。でもあんなに痛そうなのは無理ですけど(笑)。

応援メッセージ:人間の底辺や社会の暗部だけでなく、その救済を書いてみてほしいです。
今後の作品も楽しみにしています。
ひよ さん (40代女性 公務員)
SM、猟奇的な殺人現場、体を傷つけている登場人物たち。何もかもが好みじゃない作品。それなのに、ページをめくる手が止まらない。「気持ち悪っ〜」「うっわ〜」と、思っているのに、最後まで一気読み。
読み終える頃には、この世界観に嵌ってしまっていた。

印象に残ったシーン、セリフ:リストの部屋へ行き、遺体を発見した場面。映像が浮かびやすく、インパクトも大だったから。

好きな(共感した)キャラクター:誰にも共感できないし、誰も好きにはなれない。

応援メッセージ:これがデビュー作なのでしょうが、とても読みやすい文章でした。かといって、ケータイ小説のような変な文章でもないし、今後も期待しています。こういったグロい系の話に進むのか、ミステリに進むのか、はたまた普通の作品に進むのか、まだまだわかりませんが、楽しみになりました。
昌輝 さん (30代男性 自営業)
誕生日に読み始めた。ものの数ページで体を痛めつける過剰なシーンに後悔する。
これは最悪の誕生日になったなぁと思いつつ、歯を食いしばって読む。ページをめくるうちに、徐々に不思議な感覚が襲ってきた。
何度も目を背けるような描写があり、そのたびに本を置くがなぜか、とても続きが気になる。
また、すぐ本を手にとって読むはじめてしまう。
体の異常だけでなく、精神の異常などをよく書けている。だから、怖いのに読めてしまうのだろう。
著者はとても若いそうだが、フリークスや異常嗜好に関する造詣が恐ろしく深い。
次々と悪趣味な知識を披露され、悔しいことにそれが面白い。余計なお世話だけど、この若さでこれだけ知ってるということはどんな暗い青春を送っていたんだと心配してしまう。
心の闇と病みが感染しそうになる小説。
「読むんじゃなかった」と「うわぁ、すげえ」という相反する気持ちで読了。気づけば、誕生日のうちに読み切ってしまった。
文字通り、病みつき?になる小説。

印象に残ったシーン、セリフ:猫アレルギー用の猫を開発しているポスター。
小道具で本筋とも関係ないけど、とてもおぞましい。作者の心の闇を覗いた気分。

好きな(共感した)キャラクター:タミー
きっと彼はどの時代のどんな家庭に生まれても不器用にしか生きれない。

応援メッセージ:きしょい小説を書き続けてください。
毎月読むのは、つらいけど、半年にいっぺんくらい、とことん自分の心を痛めつけたい時に読みたい。
作中にでてきたネガティブアートみたいにもっと人をネガティブな気持ちにさせるものを書いてほしい。
あゆみ さん (20代女性 会社員)
「怖いもの見たさ」の言葉がぴったりです。
少なくとも自身の日常生活では絶対に遭遇することのない、「陰」の部分の世界にトリップし、言いようのない嫌悪感・恐怖感、そしてほんの少しの高揚感をもって一気に読みすすめました。
次のページをめくると、どんな展開が待っているんだろう。今よりひどい状況になってしまっていたらどうしよう。どうしてこんな残酷なことができるんだろう。
怖いはずなのに、これ以上は見たくないはずなのに、でも知りたくて、1ページ、さらに1ページとめくり、のめりこんでゆく。
映画等で経験するこの感覚を、映像のない本で感じる経験は初めてでした。

印象に残ったシーン、セリフ:残酷な、殺人現場のシーンです。
映像がないからこそ、想像がどんどんふくらみ、映像よりもリアルな像となって頭の中に焼きつく感じがしました。未だ残像はあり、そこらのお化け屋敷よりはよっぽど恐ろしいと思います。

好きな(共感した)キャラクター:共感できる人物は、今回の物語には1人もいませんでした。
しかし、共感できないからこそそれぞれの登場人物の感情の変化が非常に興味深く、また、自身が「陽」の世界にいられる幸せも痛感しました。
自身の状況や環境によって、また感想はがらっと変わる本かと思いますので、一度でなく、二度、三度と読み返してみようと思います。

応援メッセージ:あらすじを読んだ限りでは、堕落した生活をしていた主人公は、事件をきっかけに更生してゆく物語かな・・と思っていたのですが、これほどまでに予想を覆す展開・ラストには非常に衝撃を受けました。
筆者の方が間近でみた、「陰」の部分の世界がつめこまれた一冊と感じました。なかなか日常では体験できない世界を、この本でリアルに体験してみてはいかがでしょうか。と周りの方にはおすすめしたいです。
かぴ さん (30代女性 会社員)
今のこの世の中に、痛く切り込みを入れる作品。
自殺、殺人。そういう暗黒の世界を潔く描いていて、読んでいるこちらが痛みをひしひしと感じた。
また、物事の描写が細かく気持ち悪く、読み終わっても心に残ってしまう印象の強さがあった。
読んでいて最初はよくわからなかったが、どんどん引き込まれていって、寝ながら読んでいられない、正座して読んでしまうような本だった。


印象に残ったシーン、セリフ:脚切りの言う「ここが地獄だ。」というセリフ。
ミチに地獄に堕ちると言われ、そう言い放った脚切りの心の闇がずしんと感じられた。そう思っている人間は、この世界に割といるんじゃないかと思ってしまった。

好きな(共感した)キャラクター:タミー。
弱くて脆いけど、ミチのように心を許せる人間には優しくてかわいい。

応援メッセージ:とても強い作品だと思います。作品から出てくるいろんな気持ちが読み手にズンズン響きます。
テル さん (20代女性 学生)
ただ生きることの無意味さ、自分の存在に疑問をもつ主人公の心情がとても共感できてすぐに読めた。タイトルからただ暗いだけのイメージだったが自分の今の生き方について考えた。

印象に残ったシーン、セリフ:冒頭で主人公がクスリを飲み好きでもないアルコールで喉を潤すという不安定な様子である描写がとても印象的で好きです。

好きな(共感した)キャラクター:主人公の不安定な様子に共感した。

応援メッセージ:読み終えると不思議とスーッと憑き物が落ちたような気持ちになれました。
次の作品も楽しみです。