いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

先導者

■第27回モニター「先導者」小杉英了

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

kadokado さん (10代男性 学生)
とても説明が詳しく書かれていて、イメージが湧きやすいです。表現が柔らかく、全体的に落ち着いた感じがします。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
御役の最初のしごとをする時(第二章)。
緊張感や周りの状況がよく伝わりました。詳しい説明が読者に説明されていないままこの場面に入っていったので、次のことが予測できず推測しながら楽しむことができました。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
「わたし」
考えていることが深くて、面白いですいつの間にか不思議な感覚に魅了されていました。

とても変わった感覚の作品でした。次の作品も期待しています。
ふくちゃん さん (10代男性 学生)
日本ホラー小説大賞受賞作品。今までもホラー小説大賞の作品をいくつか読ませていただきました。その中でも小杉英了さんの今作は特別だなと感じました。
読み始めはブラックファンタジーなのか!?と戸惑いましたが気がつけば、ホラー小説の中へ。細かな設定がより一層、僕を小説の世界へと深く深く、誘ってくれました。
ホラー小説独特の寒気とファンタジーのような軽快さの融合。そのおかげか読後感は良いものでした。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
曾祢さんが「彼女」を必死に助けようとする場面には感動しました。曾祢さんの中に隠れた表情を垣間見た気がして、よく覚えています。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
最も好きなのは曾祢さんです。
頑強な体の中にある優しく、しかし熱くたぎる想いには胸打たれました。

第19回日本ホラー小説大賞受賞おめでとうございます。とても読み応えのあるものでした。
ファンタジーのようなホラーのような、新しい世界にまた引きずり込んでください!次回作も楽しみしています。
HIRO さん (10代男性 学生)
「わたし」を中心として、話が繰り広げられていく『先導者』。一人称で進んでいく文章。生と死の狭間が主観的に語られていく。私が読んできた本の中でも、これほどまでに、主観的な表現を用い、まとめあげられた本はないかもしれない。自分の目の前で起きているかのような臨場感を感じずにはいられない。
繊細な描写により、描かれていくストーリーの展開は予想することもできず、ページをめくる手を止めることができなかった。最後まで楽しみながら読むことができた。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
「わたし」が初めて、先導者としての任務を行う場面が印象に残った。初めての任務に臨む「わたし」の心情、そして、「わたし」を取り巻く様々な人の思いが渦巻く状況に、より一層の臨場感を抱いた。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
私は、「曾祢茂」に共感した。
巨体で無口な彼が、黙々と作業を続けていく。だが、話が進むにつれ、彼が無口である理由や彼自身の過去、そして心中が明らかになっていく。彼のそれらを知った時、私は彼に同情してしまった。

『先導者』の完成度は、これからも語り継がれるであろう。「第19回日本ホラー小説大賞」の大賞を受賞したことが納得できる作品である。私は、この作品をいち早く読むことができ、幸せだ。この作品のおもしろさをできる限り多くの人に知ってほしい。本当に『先導者』は凄かった。
ビビリン さん (30代女性 会社員)
読んでいく内に、本当に死んでいく時はこんな感じなのかと思ったほどです。しかし、主人公が魂を離脱させるまでの話が長すぎて、しびれを切らしてしまったのも事実です。魂の行き先を権力者の力で決める事が出来るシステムを考えだした作者には、圧巻です。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
死者の世界から、自分の腕を犠牲にしてまで世界から離脱して現実の世界に帰ってくる所。
映像化したら、すごいと思う。

もう少し、魂の離脱する所を完結にしてもいいと思う。長々と書いてあり、少しイライラしたのも事実です。しかし、死後の世界を少し垣間見たような気がしました。
ヤジマ さん (30代男性 その他)
匂い立つような濃密な“死”が、細密画のように丁寧に書かれている。細かく書きすぎると説明過多になり辟易してしまうものだが、そのあたりの匙加減も上手く、文学性も高い。誰も経験出来ない筈の“死後の世界”をまるで見てきたかのように読者に聞かせてくれる作品だと思う。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
七美の遺体を「わたし」が確認する場面。(全体を通じていえることだが、)丁寧かつリーダビリティー高く書かれており、「これは期待出来る」と思わされたので。

珍しい題材ではないかもしれないが、料理の仕方に著者の確かな腕が光る。読まず嫌いは勿体ない。
ふじよあひ さん (20代男性 学生)
死と生に関与ができる先導者となった主人公が人々の死に潜っていく描写が非常に独特で,その世界観に引きこまれました.

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
主人公に対して寡黙なキャラクターであった曽根さんが「俺でよければ」と手助けを申し出る場面

●最も共感した(最も好きな)登場人物
寡黙なキャラクターで,志を持って行動する曽根さん

普段読むことのないホラーでしたが,独特な世界観とその描写に引きこまれて楽しく読ませていただきました.
ワーク さん (10代男性 学生)
この作品でまず好きなところを挙げるなら、文章の丁寧さです。
わたしの一人称で終始話が進むのですが、わたしの考えや思いが自然に、時に切なく読んでいる自分に伝わってきます。
「日本ホラー小説大賞」を受賞した作品ですが、怖いという作品ではありません。どちらかというと少し文学的な要素も感じます。でも普通の文学では味わえない非日常の霊魂の世界を見せてくれる。文学的でそういう面も楽しめるというのは「日本ホラー小説大賞」ならではなのかなあ、と思います。怖いものが苦手、という人や純文学が好きだという人にも是非読んでほしいです。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
印象的な場面は私が初の御役に挑む場面。
その場面は御役についての説明が多くを占めるのですが、そのリアリティがすごいです。とても観念的な話ですし、実際に体験したはずもないのになぜここまで書き切ることができるのだろう、と思いました。非日常の世界の話なのにそこがしっかり描き切れたからこそ、その後の展開にも自然について行けたと思います。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
最も好きな登場人物は先導者であるわたしの世話役となる曾祢さん。読み始めたころは無愛想な仕事人間のイメージだったのですが、決してそういうわけではないということが終盤から明らかになってきます。そういうところが印象的だったからです。

怖いだけがホラーじゃない。そう感じさせてくれる作品でした。読み終えた後の少し胸が締め付けられる感じをいろんな人に届けてあげてください!
てん さん (10代女性 学生)
はじめの方の話の内容がつかみにくかったです。
でも表現に使われている言葉が綺麗でした。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
はじめのはじめてみちびくしごとがきたとき
決意したんじゃないかなとおもったので


ぐいぐい引き込まれていくおはなし!!!
クロッティ さん (20代女性 学生)
これまで読んだことのない世界観にグッと惹きこまれます。
またこの話の大きなポイントである「先導者」という仕事(役目)にも注目です。主人公「わたし」の一人称で語られていく物語はリアルな雰囲気を醸し出していました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
主人公「わたし」が「離脱」を行っているときに肉体のそばにいた曾弥さんが「生き返ってくれ!」と強く叫んだ場面が印象的で、心に何かこみあげてくるものがありました。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
組織の責任者である築嶋次長です。
初めの堅物そうな感じで終わるのではなく、最後のほうに見せる人間らしい心の弱さがあらわれたとき、とても共感しました。

4度目の応募による受賞ということでおめでとうございます。それに見合う読み応えのある作品でした。これからもがんばってください。
じゅんじゅん さん (10代女性 学生)
とても楽しませていただきました。「ホラー」というよりは、「ホラーファンタジー」と呼びたくなる作品でした。
他の全てを差し置いてまず感動させられたのが、著者の筆力です。人物の特徴や情景描写もさることながら、現実には有り得るのかも分からぬ筆者の想像上の世界を描写する力は、読んでいて思わず溜め息を漏らしてしまうほどです。実際に見てきたのかと思われるほど緻密で繊細な描写に載せられ、いつの間にか作品世界の中に入り込んでしまいました。また、一人称で一貫しようという勇気にも感服です。終始一人称の作品には滅多に出会わないので、最初は違和を感じますが、ページを繰るごとにこの一人称表現がどんどんどんどんとミステリアスな雰囲気を醸し出し始め、遂にはこの作品は一人称でなければここまで書けなかったのだ、とまで思わせしめます。
あらすじに目を通した当初は、某ライトノベルのある死神の物語と似たくさいなあ、なんて思っていました。しかし中身は流石にライトノベルとは一線を画していました。安易に批判の目を向けてしまった自分を恥じるばかりです。
作品全体は静かな雰囲気を保ちながらも、最後まで一気に読み切ってしまわせる力強さを備えています。ぜひ多くの人に一読、いや、二読三読していただきたいです。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
「わたし」のセリフで、「どうなってもいいと、心の底から思える時を、たとえわずかでも過ごしてみたい」
目標や思い切りが薄まって元気がなくなっている現代にたいする励ましの言葉のように感じた。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曾祢茂
実は最も人間臭いのはこの男じゃないかなあ、と。彼の心情を探ろうとすると、胸が切なくなります。

どうかこの作品がたくさんの人の目に触れ心に触れ、愛されてゆきますように!
ライムとザクロ さん (20代男性 学生)
ホラー小説大賞受賞作品ということで、恐怖心を煽られるような典型的なホラー小説をイメージして詠み始めたのですが、実際はファンタジーのような世界観を持つ作品で予想との差異に驚きました。
「わたし」が死者とコンタクトを取るシーンなどは血の描写などにおどろおどろしいリアルさは感じたものの、終始一人称で語られる構成もあって、ホラー小説を読んでいるというより、馴染みのない職業を紹介する手記を読んでいるような気分になっていました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
第四章で、「わたし」が御堂の急激な荒廃を目の当たりにするシーンが非常に印象深かったです。
二度目の御役の仕事が終わった辺りで、御役として関わった死者たちから「わたし」が感じ取った事やそこからの死生観を読ませる小説という印象を受ける展開で、自分の中でもそのように決めつけて次の死者はどのような人物が現れるのだろうと想像をしながら読み進めていたので、久遠の大樹という組織を揺るがすような急激な展開に非常に驚いたためです。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
私個人にとってこの『先導者』という作品は登場人物と共感できるタイプの作品ではありませんでした。作品が一人称で書き続けられていることもあり、「わたし」以外の人物の人となりがうっすら表面上でしか見えないため共感を得る事が出来ず、また「わたし」に課せられた御役という重すぎる使命のため、主人公も遠い人物に感じて共感はあまりできませんでした。
ただ、好きな人物という事であれば、世話人の曾袮の無骨そうな印象の傍ら、「わたし」と二人きりになった際に時折垣間見られる温かい人物像には好意を持ちました。ラストシーンで「わたし」の決意を支える姿には心を打たれました。

死後の世界と密接に関わる御役と言う不思議な仕事を書いた内容は、ホラーという言葉から受ける印象とは全く違う独特の読後感が残る作品。この特長を活かしてホラー小説の枠を超えた活躍を期待しています。頑張ってください!
らしちゃん さん (30代女性 無職)
とても読み応えがあり少し難しい本でした。大賞受賞作なだけあります。
色々なことを感じました。5歳で先導者教育に向かわせた両親は「わたし」をどんな気持ちで送り込んだのか。染色体異常だったからでしょうか?

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
曾弥さんと湖でたたずむシーン。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曾弥さん。ぶっきらぼうですが、彼は「わたし」を好きだと思います。

現実離れした物語。とても面白いです。売れることを願っています

JJ さん (40代女性 主婦)
・題名は変えて正解だなと思いました。表紙も内容をイメージできるもので綺麗な色になるのだろうなと想像できます。
純粋な恋愛で幕を閉じたのは意外でしたが、後味はさっぱりしたもので、きっと著者はこの少女に愛着を持っていったのも伝わりました。が、もっと残酷なラストもありだったのかなと、「ホラー」として考えると期待してしまいました。ホラーというからにはどれだけおぞましいものや驚かしがあるかとおもいましたので。
SFにも近い死後の世界を全く別のもの、でもありえなくもないかもというところが面白かったです。
・死後の世界はどうなっているのか分からないというのを上手く扱ってるなとは思いましたが、信仰心のある人たちからしてみれば反対意見もかなりきそうな危険な空気(そこがホラー?)もはらんでいました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
やっぱりラストでしょうか。
ともすれば恋愛物語になってしまっていますが、でも、良かったと思える「最後」で終わったので、女性にもうける作品になると思います。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
世話人の方です。
唯一人間らしいというか唯一の人間ではないでしょうか。この人がいなかったらSFになってしまってたかもと思います。
おせんべい さん (40代女性 無職)
不思議な迫力のある本でした。実際にはないことなのに、本当にあることのような気にさせます。怖がりの私でも、読むことのできるホラーでした。一人称なので主人号のまわりの事しか、わからないのが残念です。せっかくのこの世界観なので、もっと色んなエピソードが、読みたかったです。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
主人公が初めての御役から帰還する場面。七美だったものから逃げるのに、まさか腕を犠牲にするとは、思いませんでした。

四度目の挑戦で、大賞をとったなんて、すごいと思います。その上、50代でデビューするなんて、本当にすごいです。次回作を期待して、待ちたいと思います。
きらきらひかる さん (30代女性 会社員)
ホラー大賞ということで、少々構えて読み始めたが、オドロオドロシイところの全くない、実に静謐ですがすがしい印象の作品だった。
主人公は「先導者」である「わたし」。染色体異常で生まれ、特殊な能力を持った彼女らは、生前に「密約」を結んだ死者が約束された来世を生きられるよう、生まれ変わりの手助けをする。苦痛に満ちたその仕事を運命と受け入れ、尊厳をもってこなす彼女たちには、痛々しさと尊敬の念を感じる。だが、そんな彼女たちの仕事が、上役たちの権力闘争により危機に瀕する・・・・。
強大な権力に対し、弱者が最後に見せる抵抗が清々しい。最初から最後まで死に溢れていながら、死を特別なものと感じさせない不思議な物語だった。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
最初の御役で、御堂へ連れて行こうとした七美に「もう生まれたくなんかないって言ってるでしょ」と拒否される場面。
豪華絢爛な人生が保証されている生まれ変わりでも、誰もが望むとは限らない。10歳の七美に言われたら確かにショックなセリフだが、実は今の人生を終えたらもう無に帰りたいと思っている人は、意外と多いのではないかと感じた。そして、そう感じてしまうところに、今の時代の見通しの暗さを思った。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曾ねさん。「逃げる」と決めた後の行動力が素晴らしい。口ばかりで何もしない人が多い中、実行力のある人は信じられる。

読後、しばらくしてから、道具のように使われる先導者と利権に走る上役陣が、そここに見られる会社組織を反映しているように感じられた・・・・。が、読んでいるときはそんなことを全く感じず、特殊な設定を違和感なく受け入れ、「先導者」の世界に浸る事が出来た。最後に清々しい気持ちになれる作品だ。
隆輝 さん (50代男性 会社員)
独特の設定に最初、ややとまどいましたが、次第に引き込まれていきました。
重いテーマですが緻密な文章の力と構成力で独自の世界観が構築されていると感じました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
※サンプル版のP234 わたしが翡翠色の鳥にでも生まれ変わりたいと思うのです。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曾根さん 存在感がだんだん増してくる感じがとても印象的です。

ずっしりとした読み応えを久しぶりに感じました。
たいっちゃん さん (20代男性 学生)
普段、読んでいる作家さんたちの作品傾向とは異なっていたためか、初めはこの作品の世界に入り込めなかった。表題でもある『先導者』と言うものが、一体なんなのか分からず正直、戸惑った。物語を読んでいくうちに、『先導者』とは「死者の魂を導いていく者」の事を指しているのがわかると、すうっと、作品の中に入っていけた。
全体を通して、『死』というものが何のなかに触れていて、「生きてること」について考えさせられている気がした。主人公が「御役」という立場?に納得というか、諦めというか、何も違和感を持っていないことが、私は複雑な気持ちになった。
面白い中にこう、いろいろ考えさせられることがある。そんな作品だと思いました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
三章全体が気に入ってます。こう、ほかの章が私たちの日常からはあまりにもかけ離れていたせいもあり、ほのぼのとはしてませんが、かけ離れ過ぎた現実の一端に垣間見る日常みたいな、安心感が胸に広がりました。人間が誰もが持っている劣等感や不安、心の傷など、内面をさらけ出している感じが、うまく言葉で言い表せないのだが、よかったと思う。
もう一つ挙げるとすると、甲斐さんとの最後の会話シーン以降だ。彼女と会ったということは、ある意味で、生きるか死ぬかの選択をしなければならないということだ。どちらを選んでも主人公に待ってるのはつらい現実である。そんな中で主人公がどちらを選択するのか想像しながら読めたのがよかったと思う。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曾袮さんですかね、やっぱり。五章のでの主人公とのやり取りは緊迫した状況の中に、なにか暖かいものを感じました。

独創的な世界観に興味を惹かれました。とても面白かったです。今後のご活躍を心からお祈りいたします。
イッチー さん (30代女性 会社員)
日本ホラー大賞の作品ときいて最初は怖い話かと思っていました。
あらすじを見ずに読んだので『御役』というものは一体何なのか?という疑問をドキドキしながらはっきりとした内容が分かるまで読んでいました。
お金持ちの人がまた恵まれた環境に生まれ変わることができる。作り話だと分かりつつも現実にももしかしたら?と想像してしまいました。
小さな女の子が自殺だったお話もせっかくなのでもっと残酷な内容のほうがホラーだと思って読むと物足りない感じでした。
自殺だったことがおじいさんにも分かってしまい。悲しみの中でお母さんに手お出しちゃうとか、孫に手を出してしまった過去があって恨みや呪いが怖くて御役をたのんだとか
何で自殺したかがちょっと分からなかったです。
御役はどうすれば依頼できるのか知りたかったです。お金?権力?家柄?
曾祢さんの漢字が難しく読み方が忘れてしまう時があるので簡単な曽根で表記があったほうがいいなと思いました。 曾祢さんが生き返らせようと裸で暖めるシーンはもっとエロスがあってもいいと思いました。
ストーリはとても読みやすくあるかも知れない世界に引き込まれました。御役の力が現実にあったら小説のように依頼する人は後をたたないと思いました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
※サンプル版のP172『お願い帰ってきて。なにがあっても』
御役を経験した甲斐さんだからこそ言える言葉だと思いました。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
甲斐さん
主人公を人間として扱ってくれている感じがしたから。ただ姿を想像するととても弱弱しそうで心配になる。
この話は小説だから怖くないけど実写で主人公の姿を目の辺りにするととても怖い話だと思いました。

この死者を導くお話を健康で明るく元気な指導者(綾瀬はるかさん)のような方でコメディで見てみたいです。この設定がすっごく現実にもありそうで不思議なストーリが魅力的でした。
あそむし さん (10代女性 学生)
読み始めは、どういった世界観であってどのように展開していくのか、あまりよく分からないでいたんですが、読み進んでいくごとに作品の背景が広がり、どんどん話の中に吸い込まれていきました。また、この作品の風景や世界観がホラー小説でありながら、綺麗で、輝いていて、読みながら魅了させられました。
主人公、そして、その主人公と関わる周りの人物達の心情の変化は、この作品の見所であるように感じると共に、生命や人間でいることを感じさせる作品でした。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
主人公の「わたし」と曾祢さんが池に行った場面が、私の中で最も印象に残っています。
初めて「わたし」と曾祢さんがお互いのことについて語っており、「わたし」の人間性がよく表れていた場面のように思います。綺麗で、美しい池の端の草地でお互い語り合い、関係が良い方向に進展しそうで、そうでもなく、最後にちょっとだけ切なさが残る感じが好きでした。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
主人公の「わたし」が最も好きです。「わたし」が御役をこなす度に、曾祢さんや、周りの人達と関わる度に、人間らしく女性らしく成長していく姿は読んでいて面白く、関心する部分が多くありました。彼女のそういった成長していく姿や、また、彼女の心の強さといった性格が私は好きです。

この作品の世界観、背景がとても好きでした。そして、私が今まで読んできたホラー小説の中で、この作品が一番印象深く心に残っています。
この作品に出会えたことに感謝です。小杉さんの次の作品も楽しみに待っています。
ピアノ さん (10代女性 学生)
この本は日本ホラー小説大賞の大賞を受賞している、と書かれていたのでそんなに怖い話なのかなと思って読み始めました。
しかし、読んでみるとただ怖いということではなくもっと奥の深い話だと思いました。
自ら死ぬ痛みを乗り越えて幽体離脱するというのはどのような気分ないのだろうと思いました。
死というものについて考えさせられる本でした。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
わたしは二度と地上に関わりたくありません。地を這いまわるあの者どものあさましい生き様に、二度と巻き込まれたくはありません。
というセリフが印象に残りました。世界中に何人がこのセリフと同じことを思っているのだろうか、と考えると悲しくなりました。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曽根さんです。
疲れた先導者を支えていく姿がとての律儀でよかったです。

これからも読者に色々と考えさせるような本を書いてほしいです。応援しています。
ユウスケ さん (20代男性 学生)
死後の転生という面白い題材だった。
ただ、世界観の描き方が物足りないという問題点を感じたので、各選考員の選評を確認してみるとやはり同じようなことが書かれていた。
逆に言えばそういう不満が生まれるのは、もっとこの世界について知りたいという欲求を読者に起こさせる魅力があるからだ。
使い捨てのように酷使される先導者を何に置き換えて考えてみても面白いだろうと思う。ホラー大賞受賞作が好きでいくつも読んでいるが、ここ数年の受賞作のなかでは非常にメッセージ性のあるすぐれた作品だと感じた。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
主人公の「最期の時には、浄水を口にしたいものだ」という想い。死にかたにはいろいろあれど、主人公の「静かに死にたい」という考えが見てとれていいと思った。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
曾祢さん。彼の意味深長な態度とその真の理由がなかなか衝撃的だったから。

世界観の描き足りない部分は続編で補えばいい話だと思うので、続編に期待します。幸いにして(?)他の先導者を主人公にしても問題なさそうですし、(もしあるなら)大戦に入ってからの世界も見てみたいと思わせる面白さでした。まったく違う作品でも一向に構いませんが、次回作を早く出せるよう頑張ってください。期待しています。
青猫 さん (30代女性 専門職)
あまりに繊細で、痛々しく、美しい物語。生の世界と死の世界、その間を超える臨場感に圧倒されました。
荒廃しつつあるのが地上の世界だけではないという哀しさも印象的で。どちらの世界も決して甘やかなものではないけれど。描かれるそれぞれの美しさには強く惹きつけられました。
闘争と荒廃に満ちた世界には幸福などないのかと思えましたが。脆弱な主人公の内面的な「強さ」や、少しずつ描かれる「絆」が、ほんの少しの希望を与えてくれた気がしました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
「もう生まれたくなんかないって言ってるでしょ」
一番辛辣で恐ろしいと思ったセリフ。だけれど、現実的な痛々しさを感じました。
「裏切られた生命力」という言葉も、自殺の業の深さを指し示している気がします。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
築嶋次長。
最初はあまり好きになれないキャラクターでしたが。ラストで取り残されてしまった彼の哀惜には涙しました。

次回作も期待しています。
おかにょ さん (20代女性 会社員)
受賞の言葉を読んだ感じでは、作者の方に嫌がられそうですが、もう少しエンターテイメント色を増す方に振った方が、ウケそうだな、とも思いました。ちょっと言い方は悪いかもしれないけれど、物語としての厚み深みはこのままに、設定をラノベ向きにアレンジした方がメディアミックスできるんじゃないかな?と。
あと、1.5〜2倍くらいの量に増やして、もう少し御役のシーンを増やし、甲斐さんとの絆や組織の大きさを強調する方に持って行ってほしかったかな?最後の方に唐突感がありました。もちろん、普段の住まいを田舎に選び、世間知らずな主人公の視点で見れば、ああいう唐突な世界の変化は自然なのでしょうが、物語としては何か足りないような。まあ、別に量を増やさなくても、長々した説明文をもう少し減らすだけでいいとも思うけれど。文章は読みやすいし、表現もキレイで端的で好きです。ただたまに、説明していないで先に進んで欲しい、と思う部分がありました。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
サンプル版の210ページからの曾祢さんが懸命に蘇生をしようとしているシーン。
人の死から仕事が始まる、というこの話の中で、「死」というものに慣れ・諦めのようなものがあった中、死に逆行するためにあがく姿がすごく異質で非常に良かったです。読んでいて頁を繰るのが速くなったのを感じました。

受賞までかなり大変だったようで、本当にお疲れ様でした。これからもがんばってください。
たまご さん (20代女性 学生)
私達の知らない命の仕組みが、人ならざる者によってじっと観察されている。そんな印象を受けました。苦しみもむごさも、淡々と語られるから。だから、人の世と対照的なように見える世界で始まった諍いに、私は身勝手ながら安心してしまいました。かれらが考え、決断したことに。彼女にとってそれは、きっとハッピーエンドだったのだ、と、思っています。そう思いたいと、思っています。。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
初めての御役の場面です。予想していたのとはかけ離れた展開で、はらはらしました。徐々に緊張感が高まっていくようで。その先にある、少女との接触が恐ろしかった。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
築嶋次長。ごくありふれた俗な人物のように見えて、実は一番謎の人なんじゃないか、と。多くは語られないその過去と内面には色々なことが渦巻いていそうで、思いを馳せてしまいます。最後の最後で好きになった人物。

隙なく組み立てられた世界に、圧倒されました。それに、息を呑む様な伏線にも。
もっと長い物語で、もっと色々な世界を、見てみたいと思いました。次の作品、楽しみに待っています。
ムヒョウ さん (20代女性 学生)
静かな語りによって静かで残酷な世界観がよく造られていて、読んでいてとても心地よかったです。
一人称の語りや、組織構造などがほとんど描かれていないことも、生と死の間を行き来しながら自分とは全く異なる世界で生きている「特別な人間」のために命がけで行う御役を行う主人公の存在、その内面を際立たせる効果があってとてもよかったと思います。
離脱の過程や、離脱した後の体の処置がきちんと描かれていることで、現実感もあり世界観にどっぷり浸ることができました。最初にも書いたように読んでいて世界観に浸っていく感じが心地よい、面白い作品だったと思います。次回作をお待ちしております。

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
霊界にある御堂の描写が印象的でした。
御堂の信仰の衰退と共に荒廃していっている、しかしどこか美しい様がこの作品世界を象徴しているようで好きです。
最後の方では光のベールも薄れ、更に荒廃が進んでしまっていますが、その打ち捨てられたような感じも先導者である主人公のようでいいですね。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
共感とは少し違いますが、もっとも印象に残った人物はやはり主人公です。
様々な人物の思いや御役をするだけしか存在意義を認められていないような状況の中で、死の誘惑に誘われそうになりながらも自分なりに考え行動していく姿が印象的でした。

静かな世界観がとても心地よかったです。次回作、お待ちしております。
それと蛇足ですが、装丁の少女は左の小指が欠けている方がよいのではないかと思います。

野上寛 さん (20代男性 学生)
全体を読みつつ感じたのは、描写の丁寧さである。一人称の語りで主人公が感じたことを知っているかのようなリアリティさで描いているである。特に、死についての描写は見事としか言えないほどで独自の世界観をしっかりつくっている。また、休息期間をただの日常やよくある伏線ではなく一つの見せ場として描いているが気に入りました。もう少し詳しく先導者や組織についての背景が欲しかったのが心残りです。しかし、一つ一つの細かな描写が紡ぎだしていく展開には終始圧倒され、どんどん引きこまれていく作品で、次回作が今から楽しみですd(^_^o)

●最も印象に残った場面(もしくはセリフ)
主人公の初めての御役での離脱。
圧倒的な描写力の一言に尽きる。ここまで死の過程について描いた作品にはまだ出会ってない。まるでそれが現実のことにように納得してしまうほどのリアリティ。

●最も共感した(最も好きな)登場人物
築嶋次長。
話の中でピリリと効いたアクセントのような存在。よくあるキャラだけどだからこそ好き。終盤になるにつれどんどん印象深くなった。

あまり自分が読まない種類の本だった。だからこそこういう機会で出会えて良かった。そう思えた作品です。