いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

アクアマリンの神殿

■第47回モニター「アクアマリンの神殿」海堂 尊

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

はぴえだ さん (その他)
コールドスリープから目覚めた少年アツシの青春を描いている作品。著者らしい独特の言い回しが今作品も健在で、うつけものの私は青春ものであることに恥ずかしながらしばらく気づかず。アイロニーとユーモアに溢れていて、スピード感があるので、ぐいぐいと引き込まれていく。面白い。青春、恋、大人になるということ。出会いと別れ。主人公の少年・アツシは、特殊な環境に身を置かれていて、確かに一般とは違うところもあるが、彼だって同じ一人の人間なのだ。いろいろ悩むし、友達とだってじゃれるし、日々を生きている。最初は分かるような分からないような感覚があったのだが、徐々にアツシの周りにオモシロ同級生たちが集まり出してから、少年らしさが見え始め一気に楽しくなっていく。閉じていた世界が少しずつ開かれていく感じ。青春小説特有の感覚。いろいろと動き出せば、楽しいだけではない、苦しい体験も待っている。切ない別れ、そして大切なひとのための、大きな選択。道のりは険しく、万が一、自分がこの立場に追いやられたとしたら、間違いなく逃げたくなる。それくらいの、難しい選択。それでもアツシは、迷うものの逃げずに選び取る。それでこそ、勇者!その強さに、勇気に、胸が熱くなった。またいつか成長したアツシに会えることを願ってやまない。
続編を希望するであります!
そら さん (会社員)
これは医療版「スタンド・バイ・ミー」です。4人の青春とその成長、そこには一体の存在が関わっている(「スタンド・バイ・ミー」の原題はThe Bodyでした)。かつてあった青春を懐かしむもよし、いまの青春と重ね合わせるもよし。読む方それぞれに楽しめる作品です。
ssakabee さん (主婦)
……これは青春小説!?
「チーム・バチスタ」シリーズのイメージが頭に染みついていたので、とても意外だった。しかし、「凍眠」技術の孕む問題点という部分が主軸であり、それこがやはり海堂先生の作品。目覚めたときに敢えてある「選択」をさせるところが、人間のアイデンティティについて読者をも巻き込んで悩ませるところ。未来の設定なだけのことはあって、凍眠中は「睡眠学習システム」で必要な知識を身につけることができ、その学習を他者が操作することもできる。「もし自分が凍眠して、数年後に目覚めるとしたら何を求めるか」「大切な人を凍眠から目覚めさせるとしたら、どういう選択をするか」。個人を守るための未来の法整備はとても難解になりそうだ。そんな難しいテーマを吹き飛ばすかのように、主人公アツシの学園生活は青春そのもので爽やかだ。そのコントラストがちょっとした違和感でもあり、さっぱりした読後感にも繋がっている。
こひな さん (学生)
『モルフェウスの領域』の続編と位置づけられる本作。前作と攻守交代し、涼子さんがスリーパー、アツシがサポーターです。まず感じたのは、攻守交代するだけでこんなに物語は違うのかということ。『モルフェウスの領域』の愛にあふれ静かに覚醒を待っていた大人の涼子の物語とは一変、『アクアマリンの神殿』では愛に悩み、青春という眩しく華々しい中で成長していくアツシが描かれています。もし自分が「凍眠」しなければならない状況になった時、私なら「凍眠」を選ぶかどうかを考え思いを巡らせてみると答えはノーであると言えると思います。この作品のスリーパーがサポーターに愛されすぎていると感じるのが大きな要因です。5年という長い歳月を気長に待ってくれるだけではなく、自分の生命維持もしてくれているのです。身の回りにそんな条件を兼ね備えた人はなかなかいませんし、絶対的信頼関係の上に成り立つものすごく崇高なもののように感じます。それ故、アツシや涼子さんは私たちから見ても天使のような神様のような存在に感じられるのだと思うのです。また、凍眠八則から自らの「凍眠」を読み取るとものすごく恐ろしいもののように思えて仕方ありません。ステイルス・シンイチロウの考えは論破できるとしたら涼子も衝いたあの点だけですが、実在する問題だった場合、自分が眠っている間に自分の権利が傷つけられていたら、と思うとぞっとしてしまいます。しかし、海堂先生の作品はいつも問題提起。自分の問題として世の中の様々な事象を理解し落とし込むことでようやくこの複雑な社会を理解し、問題意識を持って日々を過ごすことができるようになると思います。それから、とにかくアツシと共にドロン同盟を組むメンバーが濃い! アツシがその中で揉まれ成長していく様子が本当に面白いです。難しい医学用語などは前作と比べてずっと少なく、弾むボールを追いかけていたらゴールに辿り着いていたという印象です。追いかける最中、昔から大好きな田口先生や懐かしい名前とすれ違い、桜宮サーガの広がりを再認識させてくれる作品でした!
織子 さん (無職)
海堂尊さんの小説は、『チームバチスタの栄光』しか読んだことがなく、このバチスタシリーズの最新作についていけるか最初は不安だった。だけど読みはじめたら、そんな不安はすぐ忘れてしまった。なにせ、コールドスリープの眠りから目覚めた、その上睡眠中の学習システムによりとびきり優秀な頭脳の持ち主、なんてSFの世界から来たみたいな少年が主人公なのだ。その特異さを隠しながら中学生として平凡を装っている主人公が、個性的な友人たちと出会い、心の壁をガンガン壊されながら交流を深めて行く過程が楽しい。ズルやサボりなどの非合法活動サークル「ドロン同盟」、文化祭での喫茶店、教師と生徒との対立など、学園モノの王道のような展開で、先へ先へ読み進むうちに、思ってもみないラストへと連れて行ってくれた。
イマニー さん (無職)
先が読めない展開で、とにかく続きが気になって気になって夢中で一気に読みました。青春物にちょっぴり恋愛模様が混じり、読み終えた後は、是非続きをお願いします!と言いたくなりました。全体的に静かな雰囲気の中で、日常のありふれた(?)学生生活がキラキラ輝いていて、読んでてすごく楽しかったです。
さん (会社員)
読み終わった後ありきたりな言葉だけど面白い、凄く面白いと思った。SFを読んでいるとよく出てくるコールドスリープ。どんなものかと興味を持つ人間は多いと思う。主人公はある病気の治療薬が認可されることを願って凍眠に入ったわけで、確かに現在では無理でも5年先の未来では治療薬として使える可能性はある。結果として認可され治療が成功したわけだけど、5年という年月は人生を生きていく上で全体的に見れば短いかもしれないがその時その時を生きていくには長いと思う。目覚めた後、仲の良かった友達はと再び同じような関係にはなれないだろうし。例えその切欠は強引な運びだったとはいえ事情を知った上で隣にいてくれる人物と出会えたことはアツシにとってよかったと思う。凍眠をめぐるあの「選択」には、迷うのは当然。しかも西野さん意地悪だし。切欠に誰かの意志が働いていたとしても、その人を思う気持ちは本物だ。目覚めた後涼子さんとアツシがどうなったのか気になるところではあるが、とにかく幸せであってほしい!
にゃんころもち さん (無職)
医療ミステリーのイメージの強い著者ですが、本作は殺人事件は起こらず手術シーンもない、ジャンルでいえば近未来SF青春小説といったところでしょうか。ある特殊な事情を抱えた少年と黙っていれば最高な素行不良の美少女、作家志望の妄想少女、天才美形ボクサー、あと蜂谷。ボクシングを絡めた学園ものに医療の歪みを融合できるのは海堂さんくらいなのかもしれません。文体は少年視点ということもあって読みやすいですが、教授の表現は難解です。ただ、読み手に完璧な理解を求めたものではないように思いますし、分からなくても読み心地が悪くないです。出会いによる少年の変化と恋愛模様が楽しめました。過去の作品に『モルフェウスの領域』という本作を読んだ者なら気になるタイトルがあり、これを読めば西野さんや涼子さんの過去が分かりそうです。そして今後、アツシとオンディーヌの未来は描かれるのか気になるところ。
silverk さん (無職)
最新の医療技術の技術面とそれにかかわる組織と人間関係の問題を描いてきた著者の多くの作品と異なり、ここでは5年間の凍眠を取り上げながらも、主人公である凍眠管理者の少年の内面の記述に絞ったので、大仕掛けな仕組みについていけない読者にも読み易い。また、主人公の背景を示すのに、学園青春小説的な手法を取ったことでも読み易くなっている。もしかすると著者の真意はユーモア小説に医療問題を絡ませたのであったのか。それはさておき、近未来とはいえ実現しそうもない凍眠ではあるが、これを通して愛情のあり方を考え、あなたならどうすると問いかけられたように思った。
ゆうひん さん (主婦)
「コールドスリープ」していたアツシが目覚め、中学生から高校生としての日々を送っていく中で、アツシの苦悩や成長を、等身大の一人の男子生徒として読み進めていきました。このアツシは、『ナイチンゲールの沈黙』で5歳だったなあ、とか、『医学のたまご』にも出てましたねぇ。「…であります。」って言ってたし。桜宮の螺鈿迷宮のことも思い出せたし。やっぱり、海堂尊氏の小説は続けて読んでいくことをお勧めします。田口先生は教授になられてたし、白鳥さんもどこかに登場するかと少し期待しましたが…。アツシの今後の活躍がとても期待できそうに感じています。ありがとうございました。
うめだい さん (その他)
まず、あのぶっつぶれたAIセンターの後にまた新しい建物が建っいる!という驚きと、あのケロロ軍曹の口まね少年の続編が読めることへの驚きがありました。また、今回は、医療よりは学園ものの色も強く、するすると読めたので中高生にも面白いかもしれません。この続編……涼子さんの復活後に期待してしまいます。
さん (学生)
「バチスタシリーズ」や海堂尊さんの名前は聞いたことがありましたが医療系は難しいそうだなと思って読んだことがありませんでした。しかしこの『アクアマリンの神殿』を読んでそう思って読まなかったことを後悔しました。とても面白かったからです。この物語を読んでこれは医療系の話というよりも佐々木アツシという少年の成長の物語だと思いました。特別な過去を持ち、特別な仕事をしている彼。そんな彼が個性的な面々に囲まれ、影響しあい成長していく姿は読んでいてとても楽しかったです。そんな人々が周りにいたからこそ、彼女に対してあの決断を下せたのだと思います。その決断が正解かどうかはだれにもわからないけ
れど、その決断を私は好きでした。ラストまでぐいぐい引っ張られ読まずにはいられない一冊でした。
隠れ系女子 さん (会社員)
SSS(凍眠学習システム)により知識を詰め込んだアツシ。一見周囲とはかけ離れた存在でマザーの海に溺れる場面などでは孤独に見えたが、本当は孤独ではない。ドロン同盟のメンバーやその他大人達、様々な繋がりがあってアツシは守られていたのだなあと。自分がたとえばアツシの立場にあるとして、佳菜ちゃんの病気に直面した時、西野さんという途方もなく遠い存在との決戦に当たる時、大切な人の重要な決断をしなければならないと分かった時、どうしただろう。自分にそんな大きな決断が出来るのか、いや、恐らく自分であればそこから逃げ出すことに必死になったのではないか。日常において平凡である私がこのような重大な場面に遭遇することは恐らくないと思うが、それでも周囲との繋がりや関わり方を大いに考えさせられる作品だった。
海堂先生の作品を読むのは初めてで、今回は最新作。何も知らない状態で読んでも大丈夫なのか、また、普段はライトノベルなど軽いものを読んでいるので難しかったらどうしようなど、実は不安がありました。けれど今作を読んで、不安は一気に消し飛んでいきました。初めてでも、普段ライトノベルだけ読んでい人でも問題なしです!
あず さん (会社員)
主人公・佐々木アツシの成長が感じられ、一緒に考えを深めていけるような感じがありました。主人公一人の目線から語られている物語ですが、登場人物の気持ちの変化や関係性の変化がさまざまな描写から感じられました。難しい専門用語もありつつ、主人公たちドロン同盟の関係性もしっかりあって面白かったです。
ブックカバー さん (学生)
海堂尊さんの作品は、バチスタシリーズのドラマをはじめとする映像作品ばかりで、本では読んだことがありませんでした。なので、本作品も医療サスペンス的な少し固い物語をイメージしていたのですが、思っていたよりも読みやすく、軽快に読み進めることができました。特に主人公が加入するドロン同盟のメンバーとの会話はテンポが良く、皮肉や突っ込みなどが織り込まれていてとても楽しかったです。主人公が様々な事実に触れて苦しみ、決断に迫られる物語の終盤は、先が気になって一気に読んでしまいました。
トラトリトル さん (学生)
読みやすくて、主人公のアツシがどんな選択をするのかが気になり、最後まで一気に読むことができました。この後のアツシと涼子さんの関係が気になります。ボクシングや文化祭の場面でのコミカルな描写や展開が面白く、読後感はちょっと変わった青春小説、という感じでした。読み終わった後に、この作品の前作にあたる作品『モルフェウスの領域』があることを知り、それを読んでいればもっと面白かっただろうに、と悔やみました。
淡心 さん (会社員)
これまでに読んだ海堂作品とは違う世界なので、最初は戸惑いました。中学・高校が舞台になっているため、自分のような年寄りにはついて行けないかと心配しましたが、さすが海堂尊先生です。ぐんぐんと惹き込まれました。一気呵成に読了してしまいました。主たる登場人物は中学生・高校生ですが、舞台はいつもの桜宮市であり桜宮学園で、しかも巻末近くなって東城大学医学部や、お馴染みの田口先生も高階学長も登場してくるサービス精神に頭が下がりました。メディカルエンターテイメント作家と称される海堂尊先生の幅広い作風に感心し、先生の新たな一面に接することができて嬉しく思います。
ちびえみ さん (主婦)
ああ、良かったなあって思いました。小さな頃から病気と闘い入院生活を送り、両親は離婚。その後、コールドスリープしたアツシくんの初めてのちゃんとした(?)学生生活。最初は冷めた感じでどこか大人ぶっていたけれど、夏美、蜂谷、野麦と出会い、部活や学園祭を通してじょじょに自分の心を開いていくアツシくん。ずっと孤独な人生を送っていたアツシくんにとってとても大切な時間でそして彼はきオンディーヌを守っていく強さを手に入れました。癖はあるけれど憎めない仲間たち。ドロン同盟のその後がとても気になります。ぜひ続きが読みたいです。
コイケ さん (自営業)
「バチスタ」シリーズは未読だったものの現代の医療の世界を描いた作品だという認識はあったので、この小説が近未来を舞台にしたSFであることに、まず驚ました。しかもミステリーっぽい趣向で読ませるかと思いきや、いきなり青春ドラマみたいになったり、ライトノベル風の恋愛劇が展開されたり、さらには手に汗握るボクシングの試合のシーンが織り込まれたりと、何ともごった煮風。極めて内省的でシリアスな描写が続くのかと思えば、どんどん話が脱線してコメディー的なやり取りが繰り広げられたりと作者の「やりたい放題」感が伝わってきて、こちらも楽しみながら読み進めることができました。
k-yut さん (会社員)
他の作品が映像化しているだけあって、誰でも楽しめるエンターテイメントだった。難しい内容を非常に解りやすく書いてあり、読み応えがある割に読みやすい。SF的な内容であるのにリアリティがあり、非常に面白い作品になっている。
いちご さん (学生)
当初は、もっと不思議で幻想的なお話かと思っていたら、思ったよりも青春もので笑わせてもらいました。野麦がでてくると、とりあえず笑えたので、没頭するきっかけになったと思います。これはもしや続くのか……と終わりのほうは終わってほしくない思いでいっぱいでしたが、ラストの場面でなんだか爽快になれたので読んでよかったです。記憶についても考えさせられる内容でした。自分だったらどうするか、もう少し突き詰めて考えていきたいとも思いました。
staple さん (学生)
この物語は新聞連載時に一度読んでいて、その時は1つの独立した物語として楽しみましたが、今回モニターを受けるにあたり、前作の『モルフェウスの領域』を読んだ後に読んでみると、以前読んだ時には気付かなかった細かな部分の発見があり、もう一度楽しむことが出来ました。コールドスリープという、現在ない技術をめぐる話にも関わらず、SFチックにもならずある程度のリアリティが感じられるこのシリーズが、桜宮サーガの一部として今後どのように発展していくかも気になるところです。
もも さん (主婦)
海堂先生の描くストーリーが大好きでいつも楽しく読んでいますが、「今回も良い!!!」そのひとことにつきます。
わいわい さん (学生)
バチスタシリーズの著者の最新作と聞き、楽しみに読みましたが、良い意味で裏切られました。登場人物たちの描写が新鮮で、頭の中で勝手に動き回るような、自然に楽しめる一冊でした。いつも思うことですが、自分が現在の頭脳や経験を持ったまま、過去に戻ったら…テストで良い点をとって、部活や日常生活でも上手く立ち回って…そんな自身の背景と比べながら読んだせいか、得ることは多かった気がします。
西崎ユウ さん (学生)
海堂尊さんの最新作『アクアマリンの神殿』は医療モノかつ学園モノという作品でした。この二つのジャンルが合わさったこの作品を読んで、ぼくは今まで感じたことのない衝撃を受けました。医療と学園の二つのジャンルの両立はここまでおもしろいものだと初めて知りました。
あっくん さん (学生)
実際に人間が冬眠する時代が到来しても何ら不思議ではない現在、意思選択や倫理について考えさせられる作品でした。