いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

水やりはいつも深夜だけど

■第54回モニター「水やりはいつも深夜だけど」窪 美澄

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

ふむふむ さん (会社員)
これぞ、医学白書ならぬ「現代版:家族白書」。
家族で回し読みします。
どこの家族でも普通に起こりえる問題。だけど、向き合うことから逃げている自分。
実際に直面したときに、どうするか?
この本を読んで、もう一度、自分自身と家族について考えることができた1冊。
たんちゃん さん (会社員)
どこにでもある普通の家庭のちょっと、リアルな悩みが淡々と描かれていたが、とても胸が痛くて、どれも共感できる物語だった。
ちょっと見方を変えれば何でもない悩みなのに、それがなかなか出来ないのが『家庭』と言う小さな場所。最後はみんな、それぞれ折り合いをつけ、新しく優しい関係になっていくのがとても良かった。
くぼちゃん さん (会社員)
もしも自分が同じ立場だったら、と考えさせられました。外からはうかがい知れないそれぞれの主人公の小さな悩みを解決していくことができてほろりとさせられました。
May さん (会社員)
不幸なわけではないけど、100%幸せなわけでもない。
そんな「普通」の人たちの話。
なんとか今よりもよくしよう。幸せになれるように努力しよう。そう思いながら生活している姿に共感を持つことができた。
少し良くなるだろうと思えるラストに心が温かくなった。
桐生景一 さん (会社員)
家族というそれぞれの形。
窪さんは母と娘という形を描く小説の印象が強かったけど、こういう日常の中の家族の形というか、でもなんだか迫ってくる描写というか、最後はハッピーエンドのようになるのだけど、溺れそうな気持ちになりながら読んだ。
ポピー さん (その他)
どの話も読み応えのある短編で、1つ1つのストーリーが際立っていました。また、いつもの窪先生の著書とは雰囲気が変わっていたのも新鮮でした。
登場人物たちの微妙な心情が自分の持っている感情とピタッと重なったり、あぁ女の感情はめんどくさい!と自分も同性ながらしみじみ思いました。
らんたった さん (主婦)
どの話も子供を育てた経験のある女性には、やるせない話ばかりだったと思う。でもきついだけで終わるのではなく、読んでいる内に自分の神経が研ぎ澄まされていくような不思議な感覚も味わった。
家族が寝静まる夜遅くから読み始めたせいだろうか。知らんぷりして封じ込めていた感情が、じわりじわりと這い出て来た…。このまま忘れた振りをしたまま時が経たなくてよかった。
くんちゃん さん (自営業)
R18の全くない窪先生の文章はどこか新鮮でした(笑)微妙な気持ちを抱えた色々な形の家族の在り方を植物に例えて描いたところはとても絶妙でますます窪先生が好きになりました。
どれもどこか自分自身との共通点がありズキンとするところがあり辛いなーと読みながら思うのですが最後には希望に変えてくれ
る、気付いたらやさしく諭されているような5つのお話がとても良かったです。
しましまカットソー さん (主婦)
5つの物語のどれにも、まるで自分や自分の家族がいるようでした。
読んでいると苦しくなったり、苛だったり、焦ったり、なんでこんなにリアルなんだろうと思いました。中でも『ゲンノショウコ』が胸に残りました。
出生前診断、子どもの成長と不安…ここ最近の自分の心を見るようでした。登場人物も味があって、おばあさん、園長先生、桜沢さんをもっと知りたいと思いました。全てを読み終えて、おさまるべき所におさまった安堵感と反省とともに、明日からまたがんばろうと思わせてくれる良い小説でした。
MJtaro さん (会社員)
どの作品も、誰が悪いわけでもないけれど、思い通りにならない些細なことをきっかけに、もしかしたらあと一歩で壊れてしまうかもしれない「家族のカタチ」を見つめ直す物語でした。
今がそれほど悪いわけではないとわかっていながらも、その普通であることで不安や焦りを覚えるというのは本当に誰しも一度は覚えのある感覚だと思う。そこで一度立ち止まって、壊さないこと、ちょっとだけ方向修正することが出来る謙虚さと心の余裕が大切だと気づかされました。
「当たり前であること」が「当たり前に出来ている」奇跡を実感しつつ、大抵のことは乗り越えられるんだろうなと前向きになれる一冊でした。
ヴィヴィアン さん (主婦)
水やりはいつも深夜だけど、の続きを考えました。
読む前に思いついたのは「水やりはいつも深夜だけど、別にあなたに迷惑かけてるわけじゃないんだから、文句言われる筋合いはないんだけど。」でした。
読み終わった後に思いついたのは、「水やりはいつも深夜だけど、うちの観葉植物は結構元気です。」です。読む前より少し、やさぐれた気持ちがほどけたみたいです。
緋桜 さん (学生)
「ちらめくポーチュラカ」は自分の過去と重なる場面が多く、物語の世界観にどっぷり入り込んでしまいました。
ただ、本書はそれぞれの短編が独立しており、ある短編の登場人物は他の短編には全く絡んできませんので、物語のスケールが小さく思われて物足りなさを覚えます。物足りないと思いつつ、深みのある作品ばかりで、魅力たっぷりです。
淡心 さん (会社員)
ごく身近な世界での、ごくありふれた家族を題材とした短編集ですが、そのいずれの作品もたいへん興味深く読ませて頂きました。新人とは思えないほど熟成された文章や、巧みな筆致に感動しました。
難解な用語や堅苦しい表現は何ひとつなく、滑らかで読みやすい文章です。それでいて生々しい現実が鋭く描かれていて、家族とはということを改めて考えさせられました。
もぴそ さん (会社員)
短編で読みやすかったです。大小はあるけれど、それぞれ家族に関する問題を抱えてる登場人物たち。色々考えさせられました。読んだ後は家族と話をしたくなりました。
一歩 さん (会社員)
どの話も生々しい問題で読んでいて息苦しさを感じるような短編集だけど、それぞれ最後はちょっとずつでも光が見えてきて良かった。
うしうし さん (主婦)
身近にいる人の心のうちをとらえているなぁと思いました。田辺聖子さんが好きで読むことがあるのですが、平成の田辺聖子!と勝手に思いました。本当にセレブの人もいるんだろうなぁと思いながらも、実はみんな人間なんだ!悩んでくよくよして自分を飾ってみたり、人のことばっかり気にしていたり・・・あなたも隣人もそうかもしれないなんて思いつつ一気に読みました。
ぷるすけ さん (会社員)
語り手が女性と男性交互の短編集です。物語も、色んな夫婦や色んな親子が登場するだけでなく、切なかったり、ドキドキしたり、感動したり。。存分に「家族」を堪能できました。面白かったです。
Alice さん (公務員)
花に水をやるときは、朝がいい。それも適量を。
わかっていても生活に追われているうちに、朝が過ぎ昼が過ぎ夜になり気づくと深夜になっている。慌てて水はやったけれどもう手遅れで枯れてしまうか、また水が少なすぎて枯れてしまうか、それとも水が多すぎて根腐れするか、それは時間がある程度経過するまでわからない。
でも、水やりを忘れてはいなかったんだよ。=花を忘れていないし、大切に思っているんだよ。それを伝えようとしている姿が、とても印象的でした。どの花も枯れないように、そしてこれからはきちんと朝、水やりをして欲しいと思いました。私の水やりは正しいのかちょっと考えてしまいました。
eric さん (会社員)
どれも自分や家族の話のように感じられ、読んでいて、楽しいような、悲しいような…。自分を見つめ直してしまいました。
たんぼ さん (学生)
とても胸に響く物語でした。
短編に出てくる主人公たちは、それぞれなんとなくうまくいかない現実を抱えています。思い描いた家族を築けていなかったり、周りの人たちとうまく関係を築けていなかったり・・。
けれど主人公たちは、周りとの触れ合いを通して、現実と自分を受け止め、少しだけ前を向きます。ここで、頑張るしかないんだと。
私は就活を目前に控えた学生で悩む日々ですが、この静かなメッセージがとても心に響きました。きっと大人になっても苦しいことはたくさんあるでしょう。でも、やっぱり、どうにかして立ち直れるのだと思います。
そんなことを伝えてくれる、私にとって大切な1冊となりました。
ぴよたん さん (主婦)
「ちらめくポーチュラカ」「サボテンの咆哮」「ゲンノショウコ」「砂のないテラリウム」「かそけきサンカヨウ」の五編からなるどこかの街にあたりまえにありそうな、どこかの家庭の物語達。
自分のためにでなく、子供のために嫌われないよう努力をするきれいな奥さん。夫として父として、言葉の足りないご主人。おっとりしすぎる娘に、亡くなった妹の姿がダブってしまう主婦の話。ときめきが欲しかった夫の話。大人になって生みの母を思う温かい家庭に暮らす娘さんの話。すべての場面が色鮮やかに脳裏に表現されていきます。皆んな当たり前のようにつまずいて、でも家族がいてくれるから起き上がって、今日もまた一緒に笑ってご飯が食べられる。そんな幸せをちょぴりの胸の痛みとともに教えてくれる物語たちです。
kai_sou さん (主婦)
この作品の5編何れもが家族を描いていますが、それぞれに幼稚園に通う幼い子供が居る家庭というのが共通している。
私自身も現在幼稚園に通う子供を持つ身で、物語のそこここで共感を覚えました。
読んでいる最中にふと涙している自分がいて。
その瞬間にああ、最近泣けてなかったんだな私、と気付かされました。何気ない毎日の積み重ねの中で、少しずつ少しずつ澱が溜まるように何かが蓄積されていくけれど、その澱がすっと流れ去っていくかのような爽快感を覚えます。
作中のどの家族も、外からは分からない様々な問題を抱えているけれど、最終的には前向きな形で結ばれるので、良い読後感に包まれます。
「砂のないテラリウム」の主人公の言葉に”もしかしたら、あったかもしれない、もうひとつの人生を考える”というのがありますが、誰しも経験があるのではないでしょうか?
そんな夢想をしても、今の自分の状況をしっかりとみつめて、不器用ながらも前を向いていく強さを感じさせてくれる作品でした。
REDMOON さん (無職)
この短編集のどこにでもいるような登場人物たちは、悩みを抱えつつも平凡な家族でいようともがいていた。
その人間模様は非常にリアルで、惹きこまれた。
また、苦しむだけでなく最終的に悩みに向き合うことで、自分が生きる道を見出し前に進んでいくことが出来たのは心にしみて良い作品だったと思う。
モーリー さん (学生)
この短編集の作品はすべて、傍から見たら穏やかに見える幼い子供がいる家庭の中で、家族のひとりが抱える悩みや違和感
を、植物をキーアイテムに描いているのですが、まずそのコンセプト自体が自分の好みにあっていました。
どの主人公の最初に抱いていた気持ちも自分にも身に覚えがあるというか、共感できるような内容で、読んでいてとても面白かったです。
この作品に出てくるのはどこにでもあるような家庭に思えるかもしれませんが、そのような家庭の中にもどうしようもない苦しさ
やいらだち、やるせなさを感じながら生きている人がいて、この作品ではそのような人たちに焦点を当てて印象的に描いていると感じました。
もみじふみわけ さん (学生)
窪美澄先生の作品は何冊か拝読しているのですが、今回の作品はそれらの作品と比べると、やわらかな作品に感じました。
しかし、その中でも、胸を刺すような鋭い切れ味の表現は健在で、むしろ従来の作品より、じわじわと痛みをもたらしてくる印象を受けました。
窪先生は女性の母性にまつわる作品を多く生み出していらっしゃる印象があるのですが、今回の作品では男性の父性にまつわる作品があり、新たな一面が見られたことが嬉しかったです。
読後の感想としては、私は登場人物の日常、人生のある一部を見たに過ぎないんだなあ、という妙な寂しさと彼らの今後の生活が温かなものであることを祈らずにはいられない、そんな切なさを感じる作品でした。『水やりはいつも深夜だけど』という題名を考えながら読みましたが、家族というのは、深夜のように誰も見ていない場所で、一人一人が慈しむことで育まれるものなのかなあ、と考えさせられました。
モチフワ さん (学生)
現代家族の実情を浮き彫りしにした作品。読者の共感と悲鳴の両方を誘う、著者の時代を見る目に圧巻させられた。ソーシャルメディアの話題も豊富で、メディアリテラシーを身につける一手にも最良の本である。
空色ぶらんこ さん (学生)
私はまだ学生という立場で、自分で家族を作ったことはない。だから家族をテーマにした小説といっても、親の立場の話が多いこの作品を読んだとき、ついていけるかな、と思った。
しかし読みだしてみると、この作品に描かれているのは私にも共感できる、ありふれた、けれど切なる思いばかりで、ぐいぐい引き込まれた。家族だから口に出せないこと、心の中で言えないまま膨れ上がってしまうこと、ある。
この作品の中に描かれている人々を見て、その思いが少しずつ変わっていくのを見ると、少し生きる勇気をもらえる気がする。
もじ さん (学生)
今日も過ぎていく誰かの日々。一人称の誰かをふと見てしまったような短編集。