いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

白衣の嘘

■第66回モニター「白衣の嘘」長岡弘樹

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

はれひめ さん (50代 主婦)
タイトル「白衣の嘘」がシックリくる短編集でした。「うまい」思わず膝を打つこと数回の「最後の良薬」が秀逸。あちこちにちりばめられた伏線を見事に回収されています。著者の特徴と思われる抑制された筆致で読み手の思い込みを誘います。二転三転していくストーリーに完全にやられました。どの短編もラストに光が差すオチが待っています。人間の心の機微を捉えていて、読者の処方箋となる作品だと思います。
かかな さん (20代 専門職)
医療に携わる身ある私にとってはとても興味深く心に残る作品となりました。短編集は話の急展開や登場人物の背景に物足りなさを感じてしまうことが多いです。ですがこの作品はどれも短いページ数ながら、長編小説を読み終えたような贅沢な感覚があり驚きました。
短編でどうしてここまで繊細な感情を描けるのかが不思議でたまりません。強く美しく哀しくもある六編。医療ネタだけではなく人間ドラマとしての魅力もあり、まさに人におすすめしたくなるミステリーです。
ひまわり さん (20代 その他)
医療小説を読んだ経験の乏しい私が、一晩で一気読みしてしまうほど作品の世界観にハマってしまいました。どの作品も「嘘」や「隠し事」によってストーリーが進みます。いつバレるのかとハラハラしながら読み進めていました。描写が少ないのに、キャラクターの人間味が色濃く出ていてついつい感情移入してしまう作品でした。
プリン さん (40代 主婦)
長岡先生の淡々とした筆致で、サラサラと流れていく川のように物語は進んでいく。途中、ざらりとした小石やキラリと光るガラス片をさらいながら、やがて大海へとたどり着いた川は小石やガラス片を吐き出し、そこに大きな光と希望の姿を見る。展開されていくストーリーに余計な枝葉が無い分、全ての伏線が回収されるラストが秀逸。人々の細やかな心の機微が繊細に描かれた『贖罪』がテーマの美しい物語。心にしみた。
こうはくまんぼう さん (20代 会社員)
姉妹愛にすごく感動した。
May さん (30代 会社員)
嘘をついていたり、人のことを許せなかったり、人として「当たり前」ともいえる感情も許されないことがある医者という仕事の大変さを垣間見ることができる本だった。そういった感情を抱えていても、人を救おうとする姿が見ていてすごいとも思った。
シルバーK さん (60代以上 無職)
六つの短編いずれも、少ない登場人物の間に微妙な心理的関係を組み立てていて、しかも一つずつ全く異なる構成なので飽きない。すべて医師が絡んでいるが、医学には直接の関係がない人間的な心の動きを掘り下げているので読み易い。単純な心理描写でなく、この著者らしく一ひねりも二ひねりもしているのに、いかにもありそうな流れで自然に引き込まれる。結末がいずれも、明るいあるいは正義に向かう将来を示唆しているので、後味も悪くない。
とんとん さん (50代 公務員)
登場人物は、皆、どこか悲しく寂しさを纏っているようでした。そして、やりきれなさも。その悲しさ寂しさ、やりきれなさに、最後に光が差してくる。そんな短編集です。
anne さん (50代 主婦)
医療に携わる人が嘘をついていたら……。考えるとゾッとします。でも、医者だって人間。嘘をつかざるを得ないこともあるかもしれません。緊迫感のある舞台設定の中、思いがけない展開をする話の連続で、読みかけたら、途中で止めることはできませんでした。どれも重く、切ない話ではあるけれど、最後には光が見えました。
白花豆 さん (40代 その他)
医療現場において人は緊張し、不安を抱え、想像を巡らしています。6編の短編では患者のみならず、医者の心理も丁寧に浮かび上がらせ、予想のつかない展開に引き込まれました。
結(ゆい) さん (30代 会社員)
ミステリだと思って読み始め、確かに全編にミステリ要素はありますが、それが全てではない。とても不思議な小説です。とても静かな、そっとしまっておきたいような余韻を残す1冊でした。
さりーぬ さん (10代 学生)
最後の最後まで読めない展開に読み進める手が止まりませんでした。短編小説とは思えないほど、一編一編に読み応えと感動があり、衝撃のラストに驚かされました。「そういう事だったのか!」と納得してしまうようなラストがとても爽快で何度も読み返したくなる1冊です。
虹の母 さん (30代 主婦)
6編全て後味が悪い……という感じが全くなく気持ちの良い終わり方でした。読み終えた後の登場人物のその後がとても気になり、勝手にその後を想像したりと読後も楽しめました。嘘がばれそうな時の心理状況などの表現がとてもリアルで、読みながら当事者になってしまったかのように自分も緊張し心拍数が上がっていく感じがしました。
のり さん (40代 その他)
医者、患者、刑事……影を感じる人間模様の中に、読者の考えも及ばないラスト!次のストーリーにはどんな展開トが用意されているのかと、読む手は止まらず一気読みでした。グレーな世界にほんのり明るい光が差すような余韻を感じるミステリーでした。
hideakii さん (40代 会社員)
医者の嘘というと、患者に対して嘘をつくという印象でしたが、それだけではなく、自分
の罪に対する嘘や自分自身のために嘘をついたり、いろいろなケースの短編だったので、読みやすく面白かったです。すべての作品で嘘に関わった人達が最後には心が洗われたようになって終わるのがとても印象的でした。
marimo さん (30代 主婦)
医療現場を覗き見しているようでドキドキしながら読みました。特に「小医は病を医し」が好きです。ミステリ六篇ですが、どれも読み終わったあとに優しい気持ちになりました。
わらび餅 さん (20代 会社員)
意外な展開の連続で面白かった。どの短編にも問題を抱えた医者が重要な登場人物として出てくるがそれぞれ切り口が違っていて、医者ならではの視点が面白かった。どの作品もハッピーエンドとはいかないけれど先が見える終わり方でよかった。
ぴよたん さん (40代 主婦)
私は短編集を読む時に、短い文章でどれだけ私を裏切ったり、振り回したり、びっくりさ
せたりしながらも、気持ちの良かったり悪かったり納得の行くところへスポンと落とし込
んでくれるのかというのが楽しみなのですが、今作も、見事に「白が黒に変わる瞬間」に驚かされたり、「語られない部分で語られている真実」に胸を突かれたりしました。医療の現場でのミステリー六編ですが、医療専門知識だけでなく、人と人との関わりのミステリーとしても、脳波が大きく振れる程、楽しませて頂きました。
くぼちゃん さん (50代 会社員)
もっと、医者の視点からの難しい内容かと思っていたので、さらりと読み進むことができました。それぞれの短編において、切ない出来事がありながら最後には希望を持てるラストなのがとてもいいです。
幸せの青い鳥 さん (10代 学生)
息を飲んでドキドキしながら読み進めて行くと最後にはあっと驚く結末が待っていて、読了後はちょっぴり苦いけど爽やかなレモンのような気持ちにさせてくれました。短編小説は物足りないまま終わってしまうことが多いなか、この作品は短編小説のならではの特徴と長所を生かしたスピード感があり、最初の1ページを読んだら最後、読み終わるまでページをめくる手を止めることができませんでした。読了後の余韻がとても心地良かったです。二回通して読んだのですが、読めば読むほど心に染みてストーリーに引き込まれました。どこか虚しくも温かい、心を浄化してくれる一冊。忙しい日々に追われどこかに置き忘れてしまった感情を取り戻したい人にオススメです。
myon さん (40代 会社員)
一つ一つ重かったのですが、短編だったし、最後にフッと息つくことができるエンディン
グを準備されていたので、清々しい印象でした。入れ代わり立ち代わり何かしらの秘密を抱えた人が登場して、医師という職種の人が抱えている責任の重さのようなものを垣間見た気がしました。
きっしぃ さん (20代 会社員)
6作の短編すべてに驚きと温かさを感じました。病院を舞台に、犯罪者が出てきたり、事故や事件がも多く描かれ不穏な空気が漂うけれど、最後には想像を超える結末が用意されていました。人生において人は過ちをおかすことも度々あるし、人を傷つけてしまうこともあるけれど、本来は、人は善あろうとするものかんだと感じました。誰かのために正しい行動をしようとする登場人物たちに、人は自らの気持ちの在りかたしだいで、いつでも正しくなれるのだと思いました。
はるかん さん (10代 学生)
物語を読む前に、この本はミステリなの?温かな人間ドラマなの?と結構戸惑いを覚えながら1ページ目を開きました。実際読んでみると、なるほどなぁと納得しました。ミステリだけど温かくて、心に染みる処方箋のようでした。
ペガサス さん (40代 会社員)
今までにない新しい医療ミステリの誕生!!短編集ながら、ひとつひとつが長編を読んだような圧倒的な密度と満足感!!そして、いいものを読んだと感じる読後感と余韻。作者渾身の処方箋!!心に効きました。希望をありがとう!!
秋雨タヌキ さん (20代 学生)
医療現場を舞台にすることを共通としつつも各々毛色が異なる6つの物語が展開されており、読んでいて飽きが来ませんでした。また、本作品を通じて、作者の長岡さんが医学系や刑事系といった専門分野についてしっかりと勉強されていることを強く感じました。自分も長岡さんのそうした姿勢を見習って学生生活を送らねばと気が引き締まりました。
eric さん (40代 会社員)
どの短編も読み応えのある作品でした。六編流れるようによみとおしてしまいました。
ヤヤー さん (50代 自営業)
面白い!はじめに目に見えていたものが、実は違う姿で現れる。今まで読んだ作品と通じています。
Akira さん (40代 自営業)
各短編ごとに、医療に関わる騙しや事故、事件などあってはならないような暗い空気感の重い出来事が展開されますが、贖罪に向かって一歩踏み込むその過程とそれを見守る周囲の人達の優しさが全体を温かく感じさせます。所々に散りばめられていた伏線の回収や嫌味じゃないどんでん返しから、作家先生の温かさと筆力を感じる事が出来ました。