いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

政略結婚

■第75回モニター「政略結婚」高殿 円

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

mayutako さん (40代・会社員)
それぞれの時代をしきたりや世情に翻弄されながらも自分らしく駆け抜けた女性達がラストで綺麗な円環を描いて繋がった時は拍手をしたくなりました。
しろい さん (20代・公務員)
赤毛のアンシリーズが愛読書だった小中学生の頃、自分も相応しい歳になれば当然、自然、幸せな結婚をして子供を産むことができると信じて疑わなかった。それでは今、果たして、子供どころか結婚の予定さえもなく、そればかりか、仕事と自分ひとりの人生に手いっぱいでかかりきりである。
家も血筋も、あってないようなもの、選択肢の数も昔と比べれば桁違いの現代でさえ、女が生きていくことは簡単ではないと思える。何を選んで、何を諦めるのか。何ができて、何をなすべきなのか。緻密に描かれた美しいもの、素敵なものでいっぱいの高殿円さんの物語は、いつも私に、女であること、女として生きることを考えさせる。自分の性と生に向き合い、考えることにつながっている。
am さん (30代・主婦)
「元気な父も叔父あっという間に亡くなったわ。だけどタカさんは生きてるじゃない!」
「プリンセス・クタニ」での万里子のフレーズが大好きです。
三部作を通じて人の死は大きく語られているので生きているという事がどれほど大切なのか、当たり前 ですが改めて思い知らされました。とにかく真っ直ぐ彼を想う気持ちが伝わる素敵な台詞だと思いました。
hino さん (30代・会社員)
江戸から明治大正、昭和を経て最後の主人公は平成へ。
家名を残すことが第一の時代から、女性が自由に生きる時代への変遷を描いた物語は、いまを生きる私たちからすると、驚くほど選択肢が少なく窮屈な生き方に見えました。しかし3編の物語を時代に沿って読み進めるうち、自由な選択肢が増える後年になればなるほど、迷いや躊躇いが増えていく皮肉に気付かされるのです。彼女たちが疑問に抱き、葛藤し、嫌悪しつつも身に染みついた伝統や家名。そういった古いものに積み重ねられた過去の人々の「覚悟」に気付く時、彼女たちが三者三様どのような選択を取るのか、ぜひその目で確かめてほしいと思います。
山口姉妹(姉) さん (20代・会社員)
親族や伝統が作り上げたレールのなかでいかに自分の納得のいく人生を送るのかがこの作品の読者に対する問いかけなのだと思いました。勇も万里子も花音子も法律を変える、革命を起こすようなことはしなくても、知恵や理解者を得て抜け道を探しそれぞれの大切にしているものを守り、慈しみ生きてきました。政略結婚でなくても今生きている人間にもたくさんのしがらみがある、でも納得のいく人生は送ることはできるのだとこの作品から勇気づけられました。
あおと海月 さん (20代・公務員)
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は貴方と結婚したいのです」という誰の生き方も否定しないコピーが話題になったのは記憶に新しい。将軍の治世に始まり、文明開化を経て、平成の世まで、たったの120年あまりしかないにも関わらず、「結婚」のあり方は目眩く変化しているのだ。家と家から個人と個人へ。いまや、行き遅れという言葉さえも古語になりかけている。そんな中で、あえて「政略結婚」という小説をこの世に誕生させたことが面白い。
英里 さん (30代・主婦)
三者三様に「家」を背負う彼女達は一見重苦しい伝統に縛られている様でいて、それでもたくましく成長し自分の世界を広げて行く。様々な事が目まぐるしく変わる激動の時代、現代よりずっと選択肢が少なく不自由であったはずの女性が自分の道を見つけ、ひたむきに進んで行く姿が清々しく格好良い。
彼女達の精神の自由さに、読んでいて力と勇気をもらえる物語。
さん (20代・会社員)
どんな時代も人それぞれ生きていく上では、山も谷もあるんだよなぁと思いました。こんな風に本を読んで、何かしら考えながら、これまでの歴史の功績のひとつなんだろうなと思いますが、男女関係なく、歴史の良さを感じながら、自分らしく生きていける多様な世間になってほしいなぁと思いました。
山瀬千眞子 さん (30代・会社員)
大名、華族の三人の女性の生き方が時代を追うごとに変動があり、それぞれの強さや哀しさがありどんどんページをめくる勢いが進んだ感じでした。
その中でてんさいの絵柄の九谷焼が印象強く、物語に彩りを添えていた印象です。 てんさいの君のそうして生きていかなければならなかった人生も、プリンセス・クタニの先進的な生き方も、華族女優のおたあさんの哀しい妄執とそこからの別れも、読み進める手が止まらず、先へ先へと進んでは思い返して戻るというような、そんな本でした。
ころん さん (20代・会社員)
100ページと少しで一人の一生を一緒に過ごしたような感覚になる文章で、物語にグッと引き込まれてしまいました。私は、家を繋げていくという意識を今まで持ったことがなかったので、家を守ることの尊さを知ることが出来たと思います。
桜月 さん (20代・学生)
生まれて初めて、起きているのに電車を乗り過ごしました。それくらい熱中して読んでしまう本でした。まだ女性が生きにくい時代に、形は違えど自分らしい生き方を見つけ、それを使命だと全うしていた3人は、とても強くかっこよかったです。
マフ さん (40代・会社員)
あまり歴史物は読まないほうでしたが、本当に現代から100年程さかのぼるだけで女性の立ち位置はこうも変わるのかと思いました。このまま大河ドラマの脚本でいけるのではないでしょうか。ぜひみて見たいです。
しのみ さん (10代・学生)
章ごとに主人公が変わって、いつまでも飽きずに読めました! いろいろな状況に置かれた主人公の立ち振る舞いも面白かったです。
のら さん (30代・会社員)
荒れ狂う時代の波に流されず、さりとて逆らいもせず。魚のようにしなやかに“生き抜いた”三人のお姫さまの物語でした。本を閉じた後には、「あなたは、あなたの時代で、どんなふうに生きるの?」と 六つの瞳に見つめられているような気持ちになることでしょう。
絢音 さん (40代・会社員)
タイトルに初めは貴族間の結婚の話なのかなと思いつつ読みだしましたが、「結婚」という形に翻弄されつつも自分の意思(というか信念というかもしくは執念?)を貫く女性たちの話で引き込まれるように読み切ってしまいました。
ひめに黒いミトンを さん (50代・主婦)
「お家を守ることは人を守ること」「伝統とは決して古い形式や形骸化した威信ではない。かつて先祖が遠い昔に下した正しい決断のひとつであったのだ」印象に残る言葉でした。 街並みや家の作り、調度品や人々の服装、髪型など、色も形も生き生きと描かれ、見たことのないものなのに、目に浮かぶようでした。
TAMA さん (50代・会社員)
読後感、スッキリです。勇さん、万里子さん、花音子さん、三名の主人公が置かれた困難な状況にしなやかにしたたかに立ち向かい、なにかを犠牲にはするけれど、なにかをきちんとやりとげる達成感を共有できました。
九月猫 さん (40代・主婦)
タイトルとあらすじから、政略結婚が当たり前の時代と身分の女性がそれに抗うお話だと思っていた。窮屈に生きるしかない女性が大きく変わる時代の波に乗ってそこから飛び出すお話だと。
だから一話目の勇姫が、いつまでも抗わず飛び出さずにいることにちょっぴりがっかりしていたのだ。ああ、なんて視野の狭い先入観をもって読みはじめてしまったのか、私!
もっとずっと大きなお話だった。
政略結婚自体ではなく、それによって繋がっていく「家」、続いていく「家」。時代の波に乗って飛び出すのではなく、時代の大きく激しい波に飲み込まれず浚われず、すっくと大地を踏みしめて立っている女性たちのお話だった。
囚われるのではない。そこには選択があった。
無くさないように尽力した人も、無くなってしまうのをよしとした人も。考えて、選んで、歩いてきた道。三者三様、時代も変わり選ぶ道も違うけれど。折れず流されず。なんともしなやかな女性たちの、なんともしなやかな人生。一枚のお皿とともにたどった120年の物語。読後、我知らず背筋を伸ばしていた。
もか さん (20代・会社員)
輝けだの何のと社会から好き勝手言われる乙女の皆さま、「政略結婚」を読んで、しなやかに生きるためのエネルギーをチャージしませんか。
びーりこ さん (30代・主婦)
女性の幸せとは何なのか。何かを突きつけられた気分でした。
決められた社会や制度の中でそれでも幸せを見出して行く女性の姿に私も勇気をもらいました。
桐生景一 さん (30代・会社員)
江戸時代、加賀藩から支藩である大聖寺藩へ嫁ぐことになった勇姫。
明治時代、小松藩の子孫であり、パリで生まれ外国で育った万里子。
大正から昭和、没落貴族で新宿のレビューで華族女優として脚光を浴びる花音子。
江戸から昭和にかけて三人の女性たちが、政略結婚によって存続してきた家で、ある縁によって繋がっていくのが面白かった。
h889464 さん (30代・会社員)
政略結婚、女性三人の生きざまなどは、題材としてはありふれたもので、私も幾つかそういうテーマの小説を読んでいるのですが、この作品はちょっと異色です。正確に言えば、そうしたものに見せかけて、もっと別の骨太なテーマを扱っている話、でしょうか。かつて家とは何であったのかについて、考えさせられる話でした。
刹那 さん (20代・学生)
「てんさいの君」が特に面白かった。
江戸時代中後期の前田氏に焦点をあてて、大名の女達の生き様について如実に描かれていてこれが実写化しないだろうか?と思った。
imasato さん (50代・会社員)
てんさいの君は史実をベースにやや抑制の効いた人間ドラマで、心に沁みるラストがとても印象的。プリンセス・クタニはヒロインをはじめとした登場人物が伸びやかに描き出され、清々しさが残る作品。華族女優は、史実とフィクションのはざまで描れる、主人公の波乱万丈な人生が実にドラマチック。 高殿円氏の守備範囲の広さを改めて感じる素敵な作品でした。
さくや さん (20代・会社員)
ユーモアのある殿様が出てくる1話目も、愛し合う二人の2話目も面白かったけど、一番好きなのは3話目。そこは小さな劇場、ラヴィアンローズ。観客は薔薇の花を、目当ての女優に投げ入れる。女優は高く足を上げ、ヒールで薔薇を踏みにじる。それが劇場での愛の言葉。薔薇の花を踏むのは可哀想、と言っていた少女・花音子が初めて薔薇を踏んだ時に、これ以上ない快感を覚えるシーンが好き。
なつみかん さん (50代・主婦)
三人の中で一番運命に翻弄された一話目の勇、はつらつとしていつも前を向いている二話目の万里子、孤独と背中合わせに生きながらも毅然として人生を歩む花音子……、どの主人公にも大変魅力があり、誰が一番好きというのはとても決めにくいが、あえて言うならば、一話目の「てんさいの君」の主人公である勇が素敵だった。生後半年でもう嫁ぎ先が決まっていた彼女は、その運命の通りに江戸に上がり、そこから波乱万丈な人生を歩んでいく。多くの悲しみを乗り越え、喜びを大切にし、自分の役割を見つけて、真摯に生きる彼女の物語は、大変読みごたえがあった。
虎吉 さん (10代・学生)
激動の時代を生き抜いた三人の女性たちの物語は私を大きく奮い立たせました。
家や身分などの障害を乗り越えて一心不乱に生きた結果、自分の価値が生まれ、存在すべき場所に置かれる。これはきっと彼女たちが必死にもがいて生きた証なのだろうと思います。私は何事にも夢中になれないので、彼女たちがひどく逞しく、輝いて見えました。