いただきましたモニター当選者の皆様のご感想は、こちらのページ上にて掲載させていただきます。感想を御覧になって、お好みの本を見つけてください。

少女は夜を綴らない

■第76回モニター「少女は夜を綴らない」逸木 裕

※いただいた文面から、一部抜粋させていただきました。

あっぷるてぃー さん (10代・学生)
最初から最後までページを捲る手が止まることなく一気読み。読んでいく中で一つひとつのピースがはまっていく爽快感がとても気持ちよかったです。
丁寧で優しい文体が、物語をよりよいものにしていました。

この物語は殺人計画を立てていくミステリであると同時に、愛の物語でもあるのだと思います。物語の最後の2人のシーンを読んだときは、読者までもが救われた気持ちになります。
本当に素晴らしい本に出会えたときに陥る、圧倒されすぎて言葉が出なくなるこの感じ。それを久しぶりに味わえました。
さき さん (10代・学生)
面白かったです。読んでいくうちにはまり、スラスラと読むことができました!これはこういうことだったのかと読み進める中でわかるようでした。
みすけ さん (10代・学生)
一気に読み終わってしまいました。今回の主要人物たちは中学生ということで、小学生ほど物知らずでなく、高校生ほど世渡りが上手いわけでもなく、実に中学生らしいつたなさが見事に表現されていて、こんな文章も書けるのかと逸木先生の文章力に驚愕しました。そして今回の伏線も見事でした。あちこちに散りばめられた謎が一気に収束していく感じは前回の『虹を待つ彼女』と同じくらいの快感を覚えました。面白かったです。
ポリンキー師匠 さん (10代・学生)
ラストは色々な意味でスッキリと読み終えることができた。ホームレスの殺害、痴漢、理子の過去と向き合う思い等、1冊の作品で多種多様の出来事が発生し、どれがどのように絡みついていくのか、ベタなコメントとなってしまうが読む手が止まらなくなるような作品だった。
アンドロメダ さん (10代・学生)
読了後は『もう終わったのか!?』と思うほどに物語がテンポよく進み尚且つ、決して単調としているのではなかったので読みやすかったです。
伏線回収が綺麗に出来ており、物語の真相を知った時は満足感を得ることが出来るほどにミステリー小説としてかの完成度も高かったです。
無駄のない文体で書かれていたので蛇足感が全くなく、物語の密度がページの割にボリューム感があり読み応えもありました。
学生 さん (10代・学生)
展開が予想できず、ページをめくる手が止まらなかった。
時間を忘れて読んでいて、休むことなく読み終えてしまう面白さだった。
ぺー さん (10代・学生)
共感出来る所がたくさんあり、リアリティがあった。主人公の理子も含め周りの人物はみんなどこか壊れていて弱くて物語のキャラクターではなく確かに人間だった。殺人という重いテーマの中どこか美しさや綺麗さが感じられる内容で読み終えた後も何故かスッキリとした印象だった。
とさ さん (10代・学生)
前作と同様、一気に読破し、最後の結末で全てがすっきりと繋がり感動しました。主人公の理子が強迫観念に囚われているという設定も新鮮で面白かったです。そしてなにより逸木先生の作品はプロローグが素晴らしいと思います。虹を待つ彼女もそうだったように読み手を引きつけるのが上手だな、と感じました。
ニコ さん (20代・公務員)
終始ハラハラしながら読んでしまいました。序盤の夜の日記とは何なのか、その後は殺人計画が上手くいくのか、そして痴漢を行っているのは誰なのかとミステリ要素が盛りだくさんで常にその解を考えながら読み進めていったため、あっという間に一気読みしてしまいました。青春要素も繊細に書かれており、中学生ならではの悩みを始め、各登場人物の苦悩は読んでいて心を痛めました。現在・過去の辛いことに向き合っていく姿・目をそらして逃げている姿が複雑に入り混じって描かれていたのが印象的でした。
紺乃蓮 さん (20代・学生)
主人公の理子の周りで起こる事件、それが彼女を、そして読者をも深まる謎に引き込ませる。その展開がまさに圧巻!!登場人物の些細な発言、思考を巧みに伏線にする。一つずつ、しかし確実にパズルが組み合わさっていくような感覚!これぞ逸木裕の小説だ!と思いました。
精神的リハビリのために綴ってきた殺人計画の書かれた「夜の日記」。普通の人が読むと引いてしまうようなその内容を「すごい」と言って受け入れてくれる少年との出会い。そんな彼との小さくていびつな繋がりが殺人計画を通して芽生えてくる。徐々に進む計画と周りで起こる事件によって浮かび上がる様々な疑惑。本当に彼女たちは殺人を犯してしまうのか、そして数々の事件の真犯人はいったい誰なのか。最後の最後まで一気読み必至です!!
藍川陸里 さん (20代・学生)
文章も読みやすく、話の展開もテンポがよく一気に読めてしまいました。「この先どうなるんだ」と思いながらグイグイ読み進めていってしまいました。
音無白野 さん (20代・学生)
前作『虹を待つ彼女』もそうであるが、今作も物語は一辺倒ではなく枝分かれしていく。理子が悠人と殺人計画を進める中、他にホームレス連続殺人や女子生徒を狙った痴漢と言った事件があることを知る。そして、それらの事件に身近な人物が関わっているかもしれないと思ってしまう。
一見バラバラに見える事件は物語が進むにつれ収束し真実が明かされていく。普通なら枝が増えるにつれ全体像がぼんやりとしてしまうところを著者は巧妙にその枝ひとつひとつに焦点をあてている。とにかく飽きさせず、バランスよく話を読ませてしまう。構成が練られていることもある
のだろうが、一番の理由はキャラクターに一貫性があるからなのだと私は思った。決してキャラクターの言動は展開に引っ張られず、それぞれが独立した人間として存在する。「このキャラクターなら、こうやってもおかしくはない、こう言ってもおかしくない」と、言動や行動に違和感を持たなかった。

特に目を見張るのはラストだ。独特で不思議なカタルシスがある。

無駄なキャラクターは一人もおらず、冗長な描写はなく熱を帯びた文章、練られた構成、物語の圧力が感じとれる理想的な小説だった。現代物で誰にでも自信を持って進めることができる、そう言った意味でも理想的な小説だった。
ハチマキ さん (20代・会社員)
何度も安心して、そしてまた、読者の心は騙される!

それがこの本の感想でした。
疑り深い私には、何度も何度も同じ人が、時に違う人が、そして『夜を綴る彼女』が、このミステリーの『真の主役』に思え、仕方ありませんでした。

それにしても逸木先生は本当に『並行して進む違う物語』を書く事がお上手で驚かされます。『虹を待つ彼女』でもそうでしたが、この物語、全く関係のないと思っていた部分、読者がフッと読み飛ばしているような、でも読み進めていくと、確かに覚えているフレーズ、事件、事柄………そういったものが突然繋がっていき、

『今はまだ、いろいろな事が大丈夫』

そんな根拠のない読者の安心感などどこかに吹き飛ばすような驚くような展開がとても沢山ありました。
次々とわかる衝撃の事実、『殺人計画』の物語、そして思いもよらない別の着地点、そういったものがこの物語のラストページまで、決して読者の私を安心させません。

主人公は最後どうなってしまうのだろう?
『殺人計画』は?、
ハッピーエンド?バットエンド?本当に最後まで気が抜けない展開
何も安心できない。何一つ、揺らぐことのない確定はない。

この小説はそんなハラハラ、ドキドキをくれた素晴らしい作品でした。

ぜひ、沢山の人に読んでほしい作品です。
かの さん (20代)
自分が中学生の頃を思い出しました。
人生の中で一番潔癖だったのがあの頃かもしれません。
間違ったものが嫌いで、認められなくて…
自分の持つ汚れた部分とキレイに見える世界の狭間にいたように思います。

そんな世界観を描いた小説だと思いました。

とても面白かったです!ありがとうございました。
エリオット さん (20代・学生)
正常か異常。それは多数決で決まる_。
そんな訓示を僕らに擦り込ませたのはどこのどいつだ?

これは、幼きマイノリティ達が生きにくい世界の中で居場所を求め、探し続ける物語である。
学校の教室や家庭、社会など至る所に蔓延する悪意に耐えきれなくなりそうな瞬間は、誰一人余すことなく経験したはず。例外なく彼女もまたその1人なのだ。

本書が僕の読む手を止まらせなかった要因の一つとして掲げたいのは、その心理描写における圧倒的なリアル。
ミステリならではの息を飲む展開が訪れる度、少女の心臓の鼓動が聞こえてくるようで、こちらも呼吸すらままならない。

人生は正しい手続きを踏んでいくことが大事、だとか
平穏な日常こそが最大の幸福、だとか
そんな事は誰でも判っているし、それがいかに困難な事なのかも僕たちは知っている。
端正な御託や正論を並べる前に、”認める”ことで、いかに人は救われるか。

終始陰鬱な空気を纏っている小説ではあるが、決して悲劇なんかではない。
少女が自らを押し殺しながら綴り続けた「夜の日記」をめくりながら、僕もまた救われていくような、浄化されていくような心地がした。
きなこ さん (30代・会社員)
作品はハードな描写、重い雰囲気を纏っていますが、2人の中学生が一所懸命に考える殺人計画の行方がきになりぐいぐい読み進められました。
後半、殺人計画、ホームレス殺人事件、痴漢に近づくに連れミステリ・サスペンス要素が一気に膨れ上がり登場人物全員が怪しく感じられ誰も信じられない!
自分の嫌な部分を切り捨てるのではなく受け入れる、そしてやり直していける。今回は人間の強さをみた気がします。
socaca さん (30代・主婦)
中学生の少女が身近な人の殺人計画にのめりこむ…という、あまり現実味を帯びてほしくないショッキングな設定であるにも関わらず、不思議なまでに青春ストーリーであり、さわやかさとスピード感のある作品だった。
主人公の少女独特の思い込みや妄想がたくさん出てきて、読者である我々もそれに随分振り回される。気づけば彼女の妄想や焦りが、そのまま我々読者に乗り移り、そのスピード感のまま、いつの間にか予測不能の展開に引きずり込まれていく感覚だ。

ともかく、最後のエピローグの使い方が絶妙で、今までもやもやしていた部分をスッキリ吹き飛ばし、これだけ重いテーマを描きながら青春ストーリーのさわやかさを生んでいるところは、見事だと思った。自分の不器用な学生時代の思い出と重ね、その青さに苦笑しながら、気づけば読了していた。
リッキー さん (30代)
実際に起こっている社会問題を取り入れてあり、理子と悠人は実在してもおかしくなく、身近に居たとしたら2人の抱える闇に、助けを求める叫びに気付き救いの手を差し伸べる事が出来るだろうかと考えさせられる作品でした。
その後をそっと見守り、困難にぶつかっていたら手を差し伸べてあげたい、そんな余韻の残る理子と悠人の成長と再生を描いた青春ミステリです。
相花 さん (30代・会社員)
先の読めない展開と目まぐるしい動きにぐいぐい引き込まれ、早く早くと読み進めてしまいました。
前作に続いて、読みやすい文章と読みながらリアルに浮かんでくるシーン。ドラマを観ているような感覚でした。割と重い内容で序盤から進んでいくのですが、後味が軽めだったのも魅力的。

いくつかの事件に繋がりが見え始めていく終盤の展開が気持ち良かったです。どの話に触れてもネタバレに繋がってしまいそうで細かい事が書けないのですが、どの登場人物達も個性があり、魅力的な子が多かったです。
プリン さん (40代・主婦)
なりたい自分になれない自分。
現実と理想の狭間で揺れ動く少年少女たち。
この物語はそんな少年少女たちの祈りの物語だ。
理想に向かって努力することは素晴らしいことだけど、今のままのあなたを大事にして欲しいと伝えられる大人でありたいと、わたしもまた祈りながら本を閉じた。
さん (10代・学生)
ページをめくる度手に汗握る場面が沢山出てきてとてもハラハラ・ドキドキさせられました。また、登場人物の印象がどんどん変わっていきました。ラストまで結末が予測できず、読み終わった後のやりきった感がとてもすごかったです!今まで読んだミステリー小説の中で一番結末が予測不能でした!一気読み必須です!ぜひたくさんの人に読んで欲しい!
ユミ さん (40代・会社員)
小学校高学年〜中学生の少女の、ある意味それぞれの正義に基づいた、まっすぐな物語でした。

本作は、小学生時代の回想も織り交ぜた、女子中学生のきらきらした日常を描いた青春ストーリー……ではなく。
「殺人計画を綴ったノート」が可愛く見えるくらい、子供の真っ直ぐで手加減なしに意地悪で残酷な感情むき出しの物語でした。

自分が小学生〜中学生だった頃のことなどを思い出させてくれる作品でした。
そして、頼れる「大人」が子供たちの周りにいる社会であればいいと改めて思いました。
渡辺 圭 さん (40代・主婦)
最初はホラー小説かと思いきや、不安定な少女の感情、思考を細かく描くミステリーであった。物語自体はスピード感があり、あっという間に読んでいる時間が過ぎてしまう感じもあった。
一方で親子関係、家族との関係を考えさせられる話でもあった。私の年齢だからそう感じるのかもしれない。中学生、高校生、または若い人が読んだらどう感じるのだろう。きっと違う感想を持つに違いないと思う。その感想にも興味がある。
それでいてラストはさわやかな空気すら残していた。読み応えのある作品であった。
もりりん さん (50代・会社員)
デビュー作『虹を待つ彼女』で、本読みのツボを完璧に抑えた手練れぶりに感嘆し、読み終わえた瞬間に次作が待ち遠しかった。第二作の本作『少女は夜を綴らない』は、近未来を描いた前作とは打って変わって中学生たちの世界を舞台にしたオーソドックスなミステリー。といっても、学園ミステリーというには聊か抵抗がある。確かに主な登場人物は中学生の少年少女たち。だが、被害者も事件現場も学校ではないせいだろうか。あるいは、謎を解き明かそうとする中学生たちの所謂?探偵"という趣ではない、哀しいほどの切実さのせいだろうか。
逸木さんはまたしても、なんとも不思議な世界に連れて行ってくれた。

次はどんな舞台でどんなキャラクターたちが物語を紡いでいってくれるだろう。次作が待ちきれない、再び。