「いかにして障壁を作り、価値観を共有できなくするかこそが重要だ。」

内容紹介

現代日本の思想界を代表する内田樹と中沢新一。
この二人の知性が3年にわたり語り合った!
テーマは日本のいま、そしてこれから。
 グローバリゼーションがもてはやされ、日本のガラパゴス化現象が問題視される中、あえてその風潮に異を唱え、日本ならではの先端性、潜在能力を指摘し、その可能性を大胆に語る。
 さらに2011年3月11日に突如東北地方を襲った大震災とその後の原発事故に対し、これからの我々はどう生きていくべきかを考える。
 いま、もっとも注目される二人の論客による、知的興奮とスリリングな展開に満ちた対談集、21世紀を生き抜く実践の書!

目次

まえがき 中沢新一
プロローグ

これからは農業の時代だ!
ともに七〇年入学/宗教学はゲリラ部隊だ/大阪アースダイバー/都会の文明、さようなら

第一章

これからの日本にほんとうに必要なもの
くくのち=樹木の精霊/労働意欲が向上するための謎/「死んでもいい」と「生きろ」/未来の貢献に感謝する

第二章

教育も農業も贈与である
辺境に育つ文化/橋、端、箸=エッジ/キーワードは野蛮人/自然の贈与を模倣する

第三章

日本人にあってユダヤ人にないもの
諏訪はユダヤ教の聖地?/聖と俗を分けない/中身は空っぽにしておく/日本人の最高傑作

第四章

戦争するか結婚するか
天皇は自然と一体化する/おじさんは世界をめざす/おばさんはゲリラ戦/内田裕也とプレスリー

第五章

贈与する人が未来をつくる
ビジネスの禁域をつくる/レヴィ=ストロースの激しさ/人間の脳と資本主義の関係/日本人はフロントランナー

第六章

東洋の学びは正解よりも成熟をめざす
異物を受け入れる/ガラパゴス先進国/大阪人の謎/共同体の維持に必要なもの

第七章

世界は神話的に構成されている東日本大震災と福島原発事故のあとで
原発と一神教/原発をギャグにするアメリカ映画/危機に備えるって楽しい/怒りをどう制御するか

コラム

「荒ぶる神の鎮め方」  内田樹

あとがき

内田樹

著者紹介

内田樹(うちだ・たつる)

思想家。武道家(合気道七段)。凱風館館長。神戸女学院大学名誉教授。1950年生まれ。『私家版・ユダヤ文化論』で第6回小林秀雄賞、『日本辺境論』で新書大賞2010、著作活動全般に対し第3回伊丹十三賞を受賞。その他の著書に『寝ながら学べる構造主義』『「おじさん」的思考』『下流志向』『街場のメディア論』『呪いの時代』など多数。

中沢新一(なかざわ・しんいち)

思想家。人類学者。明治大学野生の科学研究所所長。明治大学特任教授。1950年生まれ。『チベットのモーツァルト』でサントリー学芸賞、『森のバロック』読売文学賞、『対称性人類学ーカイエ・ソヴァージュV』で第3回小林秀雄賞、『アースダイバー』で第9回桑原武夫学芸賞を受賞。その他の著書に『精霊の王』『緑の資本論』『日本の大転換』など多数。

内田樹さん、中沢新一さんからのメッセージ